昨日はようやくドル円が77円台でプレイするようになった。ずっと76円台しか見ていなかったために、なんだか実に新鮮味があるような気がしてしまう(笑)。77円台と言っても、まだまだ超がつくくらいの円高水準であることに変わりはない。それでも77円台というだけで、ものすごい円安になったように感じるのだから不思議なものである。
欧州市場の入り口まではユーロドルも堅調だったので、しかるにユーロ円もスルスルと上がってきてしまい、111円ちょうどを越えてくると、もうネバーカムバックの状態になった。前日までユーロ円をショートにしていたのが恐ろしいくらいだ。もっとこのままユーロ円も久しぶりのレベル、例えば113円台とかまで上がってしまうのかと思っていたら、今度はドイツの信用問題が浮上してきた。
米国株のオープン直後まではリスクテークでムンムンする勢いで、米国株も急上昇していたのだが、にわかにドイツが格下げされるのではないかという観測が市場に広まった。実際にドイツ株も急落を始めた。それにつれて米国株も反落に転じ、大丈夫だと思われていたドイツが一体どうなっているのかを探る展開となった。
実際には何もわからないのだから、ドイツ株とユーロの値動きで見ていくしかない。ユーロドルは1.44台のミドルであったものが、1.43台の前半まで急落してきた。その後、格付け会社からドイツの格付けの現状維持が確認されたが、いったん浸透した不安心理はなかなか拭えなかった。
ユーロも株価も元のレベルにまで戻るかと思ったが、ユーロドルは半分くらい値を戻してきたのみ。連立相手だけでなく、メルケル首相が所属する党内での不協和も聞こえてくるので、ドイツの悩みもますます深くなってきているようだ。ともかくニューヨーク市場の午後はほとんど動かず、そのままでアジア時間を迎えた。アジア時間もずっと小動きであった。
さて今晩の23時から注目のバーナンキ講演がある。マーケットは昨年を例にとって大いに期待だけはしているようであるが、実際は何も目新しいものはないのではないかと私は思っている。何かフレッシュな政策手段があるならば、2週間前の混乱時でのFOMCですでに行っているはずである。
しかも法律が改正されて、FOMCでの発表を越えた内容の話を外部ですることは禁止されている。よって何も出ない可能性がとても大きく、そのときの反動が恐ろしそうだ。やはりリスク回避の方向に動くのだろう。ドル円も76円台に逆戻りとなっていくのかもしれない。株価動向も見ながら、ドル円かユーロ円のショートで攻めたいと思っている。
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