今週になっても欧州不安の動向が、市場のムーブメントを決定するのだろう。そういうわけで株価の動きから目が離せない状態が続きそうだ。昨日の欧州時間の序盤では、グローベックスでの米国株が急激に下落してきた。あ~、また今週もリスク回避が主体となって、ユーロ売りの圧力が高まるだろうか。アジア時間、ユーロドルは1.34台の前半で固まっていたのだが、ついに1.33台に突入してきた。
クロス円がリードする形で円高が進んでいるのだから、その反対にある欧州通貨は売られざるをえない。ユーロドルは先週の安値である1.3385が意識される。私はそこが抜けてから売るのが教科書的でもあり、戦術の基本でもあることは重々承知していたが、なにせアジア時間からのユーロドルも戻しが乏しかった。もう戻らないだろうという考えが、ふと頭に沸いてユーロドルのショートを作った。
欧州株をはじめ、資本市場の暗いムードの反転が確認されなければ、ユーロが買い戻されることはないだろうという見込み。1.3418でしか売れなかったが、東京市場での午後のマックス戻しである1.3440をクリアに越えてきたら、損切りしよう。
ユーロ円は投げ売りを巻き込んで101円台に突入した。ここまできたのだから、95円台とかになっていても驚かないという体制で臨んではいる。だが昨日の欧州株は、それなりに反発してきた。9月の最終週となり、ユーロ各国から前向きな話しに反応して、ショートカバーに見舞われる可能性もある。ユーロドルが1.33台をつけた後、2回目に1.34台を触わりはじめた時には、一応手仕舞うことにした。
結局、海外市場を通じてユーロドルは1.35ミドルまで戻す場面も何度かあったようだ。本日のアジア市場は、ニューヨーク市場で株価が反発したこともあって、その流れはとりあえずは続いているが、どうなることやら。そもそも根本的な問題は、まったく解決していないのである。重要なアメリカの経済指標も出てくるので、リスク回避の材料には事欠かない。
それにしてもユーロ円は107円台を下回ってきてからは、ジワジワと下げ続けるばかりで、押し戻されても1円戻るのがやっとである。ということは戻り売りに戻りなしの状態が継続しているのであって、売らねばならない人が日に日に増加しているのが容易に想像されるのである。
しかも特殊事情があったとはいえ、同じクロス円でもスイス円はここ2カ月で108円から83円まで25円も落ちているのだ。ユーロ円もまだ10円くらい落ちても不思議はないというものなのかもしれない。
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