昨日はアメリカが休みだったが、注目するべき材料はいくつかあった。昨日の関心事はフランス国債の入札と、EFSFの格付け動向だった。フランス国債といっても、ものは1年以内なので、はっきり言って短期金利の部類である。それが3本、新規発行されたが、いずれも需要は旺盛。利回りも低下。
これによっていちおうの安心感を得たマーケットではあったが、グローベックスでは米国株などが上昇するものの、半日営業でありアーリークローズ。その後にはいよいよEFSFが予想通りに格下げされたが、唯一やっていた為替市場では反応は薄かった。完全に織り込み済みといったところだろう。
海外市場でのユーロドルのレンジは1.2650から1.2680までのほぼ30ポイント。プレーヤーがいないのだから仕方がない。ユーロドルはアジア時間の早朝に安値突っ込みをしたこともあって、ある程度は底値圏から脱したようにも見えるが、1.26台のままであることに変わりはない。ユーロクロスは余計にひどくて、ユーロ円もちょっとは戻っているのかと思いきや、97円台の前半でステイしている。ユーロポンドは小動きだったが、垂れて終了している。
10月の最終日に日銀がドル買い介入をした以降の、ユーロドルの日足はきれいである。大きなリトレースもなく、1600ポイントの下げ、つまりドルの上昇を演じている。ここで反転するというのは不自然な流れとなっている。1.26台といっても、年初よりは安いというだけであって、本格的なユーロ下落の過程から見れば、まだまだ通過点なのかもしれない。一部の米系のシンクタンクからは今月中にも1.2000の大台割れをうかがうだろうとの観測記事も流れているらしい。
今日は朝から邦銀ネームのユーロ買いが出ていたようだ。ユーロドルは堅調な動きを示していた。株価上昇という外部要因のアシストもあって、ユーロは買われやすくなっているのは確かだ。それなりにユーロショートもたまっていそうなので、1.27台に乗せてくると多少の買い戻しストップが誘発しそうでもあった。
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