昨日は東京市場で朝からドル円が安値突っ込みをした。これは84円台まで2回もトライした後の、それぞれのマックス押し目が81.80あたりだったことから、そのレベルを下にブレークしたことによるテクニカルな面での動きがメインであるのは言うまでもないが、短期的にも相当に円売りポジションが溜まっており、そのロスカットであった一面も大きい。
しかしそうした短期的な需給の動揺による差し込みだったため、円高局面は長くは続かなかった。クロス円でみてもわかるように、ユーロ円やポンド円はここ最近の円高レベル、すなわちサポートされるべき押し目のラインを割り込んできていないのだ。私がその前日にレンジ相場だろうと読んで取り組んだユーロ円なんかは、同じ局面で108円のミドルまで。
こんな具合でクロス円が着いてきていない円高ならば、そのうち反撃に遭うだろうと思った。そう思って見ているとドル円は急激に戻り出して、ランチタイムが終わる頃には82円台に完全に戻しきっていた。まったくもって、なんのこっちゃ!だ。
ユーロ円では108円台がサポートだと考えていたので、そのレベルではどうしてもロングにしないといけないと思っていたのに、ドル円がこんな状態だったので、ユーロ円を逆張ってまで買うことに躊躇してしまい、何もできず。その後、欧州時間にかけて109円台の後半まで戻したのを見て、実に悔しい思いをした。
昨日の夜は悔しかったからというわけではないが、雨風の騒動もあったし、22時には寝入ってしまっていた。まあ、大きなイベントもなく、またポジションも持っていなかったので気がたるんでいたのだろう。おかげで夜中の2時半過ぎに目を覚ますことが出来て、ちょうど頃合いもよく、議事録の公開に立ちあうことができた。
ドル円は最後に私が記憶していたレベルと同じで82円台の前半、ユーロドルは1.33台の前半だった。さすがにこれだけ米国株も高いのだから、それほども金融緩和への期待もないだろうと思えるのだが、議事録が発表されると追加緩和への見込みはなさそうだとの解釈が拡がり、為替相場は一気にドル高へと向かった。
ドル円は82円台の後半へ、ユーロドルは100ポイント級の下落に、あっという間に起こってしまった。完全なドル相場となってしまい、私が個人的に注目していたユーロ円は109円台でだけの小動きだった。
昨日、追加緩和への期待がはがれたことで、これから見ものになるのは日米欧の株価である。昨日の米国株は下げるには下げたが、ニューヨーククローズ間際に買い戻されて、前日比とほぼ変わらずで終了した。難なきを得たのだが、今日の日本株はそうは問屋がおろさない。日経先物は1万円の大台を割り込むと、巨大なストップ注文を巻き込んで大幅安へ。
これがリスク回避の方向へいざなって、上がっていたドル円も急激に円高方向に向かいつつある。ユーロ円を売ってみたりもしたが、108円台後半では何度も止められている。ユーロ円は重たいものの、しぶとい感じもある。もしも次に108円台のミドルでとなれば、思い切って買ってみようかと思っている。
今晩はADP雇用指数が注目だ。雇用は改善していると言いながらも、最近は20万人の増加ぐらいでは反応が鈍くなってきている。驚くためには25万人以上の数字がほしいところ。これが20万人くらいで上回ってしまうと、バーナンキ議長がおびえているように金曜日に出る雇用統計は悪いのではないのかという疑念が先立ってしまう。
これをきっかけに株安が進めば、株安にともなってのクロス円の下落にもつながりそうだ。いよいよ下値ブレークの端緒になるかもしれない。結果次第ではユーロ円はショートへ作戦変更しようかな。
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