昨日のアジア時間ではドル円やユーロ円も利食い売りに押されたので、調整の一日になるのかと思った。というのも、そもそも高値引けした先週末の後を追って、早朝にでも高値更新になるほどの円売りに見舞われるかと思ったのだが、それすらもなかったのである。ちょっと拍子抜けの相場展開だった。
それでもドル円は92.50あたりを底にして徐々に切り返し。欧州勢の激しい円売りにもあって、ドル円はついに93円台に乗せてきた。ユーロ円も再び127円台を目指す動きとなっている。トレンドが上なので、上がり出すと全員が買う。しかし全員が買うので、数ポイント上にすぐに売りものが現れる。それで上昇にはスピード感が出ない。
たしかに高いレベルで張りついてはいるのだが、買ってもどうせ5ポイントしか取れないだろうと思ってしまう。そうなると買いたいような気になる半面、冷静にリターンとリスクの見合いを考えると、手を出すのは得策でない気もしてくるのである。
最近はユーロドルも値動きが良くなってきている。辛い思いをしてドル円で勝負するならば、ユーロドルでも良さそうな頃あいだ。ユーロは1.37台まで乗せてくる過程で、ユーロクロスの大幅上昇を招いた。日本円に引き続き、英ポンドも安い状態が続いているので、ユーロ円に限らず、ユーロポンドも大幅な上昇を見せている。私はユーロドルに限らず、ユーロ円やユーロポンドでポジションを持てみるのもよいかもしれないと考え、相場の成り行きを見守った。
どちらかというとトレンドに合わせてユーロ買いを探すつもりで相場を追いかけていたのに、ユーロはまったく上がらない。むしろ緩い感じでさえいる。ユーロドルが1.36台を割り込んできてからは、ちょっと注意した。スペインの首相が不正資金の疑惑が立っているとか、イタリアのベルルスコーニの率いる政党が近づく総選挙で優勢であるとか、欧州の不安材料のトピックが出てきているのも事実だ。
それでも今までの信用不安などに比べれば、あくまでもだいぶローカルな話題に過ぎない。理由はどうであれ、あまりにも最近は上げのペースが速かったので、そのスピード調整も出ているものなのかもしれない。ちなみにスペインやイタリアの信用スプレッドは拡大していた。
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