昨日の欧州序盤では、ドル円は102.45あたり、ユーロドルは1.3350アラウンド。どちらも先週来のドルの戻し高値圏である。ユーロドルは今年の安値である1.3333にアプローチしているが、何度も跳ね返されている。相当にサポートされている感じだ。中途半端なところからユーロドルを売っていくならば、それは差し控えて1.3333を割りこんでからショートにしたほうが安全費用としても納得がいく。
強いてやるならば、1.3333の手前は逆張りでスケベロングにすべきであろう。今週にはいって私もそれを何度も試みている。ユーロドルがブルではないのだから、数ポイントでも上がってしまえば喜んでの利食い態勢に入る。あまり上サイドにグングン伸びるなどとは考えていない。
夕方からBOEのカーニ―総裁の発言があったが、かなりハト派的な見解が示された。インフレ見通しを切り下げて、まだ利上げの時期ではないと言いきった。これでポンド金利の先高観は薄まってしまい、ポンド急落へ。ポンド売りが、同じく欧州通貨だということでユーロドルの下げにつながるかと思っていたが、ぜんぜんユーロドルは下がらなかった。
私は1.3335で虫のよいビッドをしていたのだが、これはダンにならなかった。安値は1.3342まで。ポンドドルの100ポイント以上の急落は、すべてユーロポンドの上昇が吸収した。おかげでユーロドルの安いところを拾えず。
欧州株は大きく上昇していた。これはイラクのマリキ首相が退陣するだろうということで、地政学的なリスクが薄くなったものらしい。グローベックスでの米国株も上昇。しかし為替相場のほうでは明確なリスクテークの図式になっていなかった。株高のまま迎えたアメリカの経済指標である。
小売売上高が出た瞬間に、ドル円は15ポイントほど下落した。悪かったのだろう。ユーロドルも上がっている。そもそもリスクオンからのクロス円上昇圧力も高かったせいか、ユーロドルは1.34台まで上がってしまった。うーん、残念。昨日は完全に入り場を見失ってしまった。
その後のニューヨーク時間では、売られていたドルが買い戻される形で終了した。つまり行って来いになったわけだ。その中でもポンドの安値引けだけが目立った。ドル円の戻り基調は今日になっても継続し、ドル円は102.65近辺まで高値を拡げた。
102円台の後半には大量のオファーが存在しているものとされているが、それがわかっていても102円台のミドルを越えてきたことは特筆に値する。まあ本格的なドルの上昇はユーロドルの1.3333割れを見てからでないと起こりそうもないが、それがいつ来てもいいように構えておく必要がある。
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