昨日はアジア時間でドル円が上昇。102円台に乗せてきた。それで日本株も堅調な地合いとなり、原油相場も48ドル台でしっかり。マーケット全体でリスクオンの状態で海外市場を迎えることとなった。基本的に昼間で前日の高値を超えてきた段階で、ドル円は押し目買いモードに入っている。
そのうえ、久しぶりの102円台である。買い意欲に火がついても不思議ではない。私もディップを待っていたのだが、もう102円を割れることはなかった。101.80あたりまで押してくれないかな、と期待していた私は裏切られたが、それだけドル円のビッドが強いということだ。
そして欧州序盤。連休明けのドイツ市場では注目のドイツ銀の株価がしっかりと反発した。それで安心感を得たマーケットはますますリスクテークに傾いた。グローベックスセッションでも米国株は上昇。ドル円は102円台のミドルまで上昇してきた。
また一方で今週になって下げを明確にし始めていたポンドだが、ポンドドルはBREXIT後の安値を更新してきた。あまりにも静かにポンド安が進行しているため、こんなに恐怖を感じない状態でやっていていいのだろうかと思わせるほどだ。
そのままニューヨーク時間に移ったが、リスクオンは継続している。しかしブルームバーグでの報道で、ECBがQE期間の終了前にテイパリングするのではないかとの観測がひろがり、急速にムードは変わった。
米国株が下げ幅を拡大する中でも、ドル円は102円台の後半まで円安が進んだ。これはドル金利が上昇しているからであり、FEDのメンバーらが12月利上げを再度、主張したためだ。
すでに短期金利市場では完全に12月利上げは織り込まれているので、いまさら反応する必要はないのだが、材料が少ない一日だったので、それに飛びついた格好だ。結果としてドル円もユーロ円も日中の高値引け。
今晩はADPの雇用指数が出る。今回の雇用統計はあまり関心を集めていないので、しかるに民間調査のADPも重要性が低い。だからマーケットも大きく動くことはないだろうとされている。次回のFOMCまでには間があるので、アメリカの金融政策の見通しに影響を与えないだろうという見方である。
日本時間 16時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)