昨日は朝がたにドイツの連立政権が失敗に終わったという報道が流れてリスク回避に傾いた。為替相場では素直にユーロ安が進んだが、いかにもノンビリだった。ユーロドルも50ポイントほどは下がるには下がったが、目に見えるスピードでの下げ。
まったく恐怖感を感じさせない下落であった。メルケル政権が少数与党での政権運営を強いられたにしても、やるべきことが変わらないだろうという見方なのだろう。特に経済のファンダメンタルズに変更を余儀なくすることは少ないとみられている。
そういうわけでユーロ売りを急ぐ様子は見られなかった。はやく欧州時間に入って、欧州勢の本格的なリスクの感じ方を見てみたいという思いが強かった。しかし欧州時間ではユーロの一段安はなし。むしろユーロは反発することとなった。
それがマーケット全体に安心感を与えたようで、それまで世界的に弱含んでいた株価もやや回復。ドル円も徐々に値を戻してきた。 ドル円は111円台に突っ込んでいたものが、すでに112円ちょうどにも鉄板のようにビッドが入ってきた。
私としてはドル円を売り目で見ていたので、ちょっと拍子抜けである。小じっかりとしてきたのだ。ニューヨーク時間ではさらに短期筋らのショートカバーも巻き込んで、ドル円は112.70近辺まで戻したりしている。ドルの短期金利が顕著に上がったからだが、そうしたドル買い要因のためにユーロドルは再び軟化。朝がたの安値圏に再び迫ることとなった。
今晩は材料が少ない。その中でちょっとだけドル買い圧力が強まりつつある。ドルの高値がどこまでなのか、見極めたいところ。そもそも大きくダイナミックな動きをするとは考えていない。
日本時間 15時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)