昨日は世界的にもイベントのない一日だった。その中で株高が続く。米国株は7営業日の連続高をしている。そして歴史的な最高値にも接近中だ。BREXITの延期問題や米中協議の行方が心配される中でのリスクオン。マーケットはぜんぜんそれらをリスクだと見ていないことになる。何も変わった特殊なことは起こらないと感じているということだ。
いうまでもなく為替相場も動かないものだと思われていた。先週、雇用統計も含めてあれだけ材料があっても動かなかったのだ。イベントもなくして相場が動きようもないはずだ。為替関係者はちょっとやる気をなくしている今日この頃だ。
マーケットで取引されているボラティリティも下がってきているのは当然で、1ヶ月ものくらいのオプションでも5%を下回ってきている。そのなかでも動いたと思えるのはユーロドルだ。ここ最近の下げ傾向の中での反発だったようで、余計に動いたように見えるだけかもしれない。
動いたといっても為替レートの大台はまったく変わっていないのだ。トルコがロシアのミサイル防衛システムを作用することに決めたというので、それが対米関係の悪化をもたらし、不安定要因が増えると見たのであろう。純然たるドル売りとなったが、しかし値幅は小さい。
また週末あたりから地政学的リスクはやや増大した。リビアの内戦が本格的に現実味を帯びてきており、それが中東情勢の悪化を連想させ、原油価格は上値追いの状況となっている。
こうしたリスク要因に囲まれた中での株高の継続である。そして個別企業の収益を図るバロメーターともなりうる決算シーズン決算シーズンが、いよいよ来週から山場を迎える。
リスクを取るならば、圧倒的にリスク調整が起こる方に傾けるのがやりやすい。しかしそれは足下で起こっている流れに対しては、完全に逆張りになる、この点だけが懸念材料である。
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