■スキャルの猛者とスウィングの達人がコンビを結成
2人のFXトレーダーがいた。
「僕はスキャルピングが中心。獲得pips数は多いんですが、資金管理が苦手。イケると思って取引数量を増やしてはヤラれてしまい、資金がなかなか増えなかったんです」(ストロング隊長)
「僕は月足や年足レベルのトレード。着実に増えるんですが増加ペースが遅い」(エンジェルはるすけさん)
スタイルを異にする2人は、新卒で入社した会社の同期。ひと足先にFXを始めていたはるすけさんが誘う形で、ストロング隊長がFXを始めたのは2007年。2018年から彼らは「エンハル」というFXチームで活動している。
「最初の取引は米ドル/円のロング。2007年7月ごろで買値は120円台です。その後、リーマンショック(2008年9月)が起きて暴落したため、最後の120円台になり、5年以上も塩漬けに。アベノミクス円安でやっと決済できましたが……」(ストロング隊長)
「ずっと塩漬けにしているとは……(笑)。FXを続けてきて資産も数千万円になりましたが、億には届かない。40歳が近づき、『このままだとあっという間に60歳になっちゃう』と焦りも生まれてきた。スタイルが違うこともあり、『彼といっしょにトレードしたら面白いんじゃないか』と思い法人を立ち上げ、2人で運用することにしたんです」(エンジェル)
■メルマガが2人の計画を根幹から揺るがした!
億トレまではいかなくとも2人とも数千万円レベルの資産を有する猛者だ。しかも「自動売買は2、3年かけてフォワードテストしてから運用する」ほどの慎重派のはるすけさんと、「買っているとぶっこむロットが大きくなり、証拠金が足りなくなる」イケイケのストロング隊長のコンビは凸凹を埋め合う格好のパートナーに思えた。
「それぞれの裁量取引や自動売買など、複数の手法を組み合わせたポートフォリオのような形での運用をイメージしていました。ただ、それを一気に覆す手法を見つけたんです。『バカラ村メルマガ』です」(ストロング隊長)
「バカラ村メルマガ」とは、ザイFX!の連載でもおなじみのバカラ村さんが配信するメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」のこと。バカラ村さんが自身のポジションや相場観、ニュースに対する分析などをほぼリアルタイムで公表してくれる。
■「バカラ村メルマガで稼げるのか?」を検証!
「投資の研究が好きで、いろんなEAを買ったり、海外ファンドに投資したり、あるいは数万円もする一目均衡表の原著を買ったりしていました。その中で見つけたのが、バカラ村さんのメルマガ。とにかく成績がスゴかったんです」(はるすけさん)
バカラ村さんのメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」が始まったのは2017年3月。2人がバカラ村メルマガに出会ったのはそれから半年が過ぎたころだった。
「いろんな自動売買や書籍なども研究しましたが、これだけ爆発力のあるものはありませんでした。バカラ村さんはロビンスカップでの優勝経験もあるし、トレンドフォローでのスウィングトレードというスタイルも僕らの好みに合っていたので、検証してみよう、と」(はるすけさん)
「バカラ村のFXトレード日報!」では購読後11日目からは購読開始以前のものも含め、過去の全メルマガが閲読可能だ。2人は過去のメルマガの検証を始めた。
■バカラ村さんのリアルなトレードが日々届く!
バカラ村さんから配信されるメルマガには日々の分析やポジションが書かれている。過去のメルマガから一部を抜粋してみよう。
バカラ村のFXトレード日報!
2018年10月5日(金) 1:04配信
株式市場が軟調な展開となっており、ドル円やクロス円もそれに連れて上値が重くなってきています。ドル円は昨年5月から114.50-70円で上値を何度も止められており、今回も114.54円と、同じような水準で調整をしています。米長期金利が今後も上昇しやすい状況のため、株式市場が軟調になりやすく、ドル円の上昇も限界があるように考えています。これまでの上昇期間から考えると、反落するには少し早いのですが、ドル円を113.80円で売りました。ストップは115.00円越えに置きます。
「エンハル」の2人はバカラ村さんがどんなトレードをしていたのか、こうしてメルマガに残された履歴をエクセルに転記していった。
「メルマガどおりに売買した場合の損益を計算するためです。過去のメルマガを読み返し、トレードを掘り起こしていったんです」(はるすけさん)
■「分割して決済を」。決済の指示も実践的!
先ほど引用したメルマガはエントリー時の配信だが、もちろん決済時にもメルマガが配信される。上記のポジションは複数回に分けて決済された。
バカラ村のFXトレード日報!
2018年10月8日(月) 22:32配信
ドル円は113.11円まで下落してきました。113.20円は一番浅いサポート水準でもあるため、ここで保有しているポジションの一部を手仕舞いします。日経新聞など、ドルの調達コストが上がっているとの報道もあり、これはドル買いの内容でもあるため、ドル円が一気に下がるようにも思えないです。114.00-10円はレジスタンスにもなっているため、もし114.20円まで上昇したとしても、一部手仕舞いしたことで、トータルではマイナスにならないようにしました
バカラ村のFXトレード日報!
2018年10月12日(金) 14:01配信
株式市場の連日の下落に連れてドル円も下がりましたが、株式市場ほどの動きにはなっておらず、現在は112.35円で推移しています。112円以下は買いオーダーがあることや、週末でもあるため、戻りがあってもいいような状況ではないかと思います。保有しているポジションを少額だけ残して112.35円で手仕舞いしました。

(出所:Trading View)
■メルマガ配信からのタイムラグも勘案した検証
「僕らが検証したかったのは、『バカラ村メルマガのとおりに売買したら儲かるのか』。メルマガが来てもすぐに発注できないかもしれないので、検証にはメルマガ配信時間の次の15分足終値を使いました」(はるすけさん)
発注が遅れれば発注レートはバカラ村さんより悪くなることもあれば、良くなることもある。先ほど引用したメルマガでのトレードだと、エントリー、決済ともに検証用レートのほうが不利になっていた。
「有利になるか不利になるかはランダム。バカラ村さんのトレードはスウィングが中心なので、多少の遅れは問題にならないと思います」(はるすけさん)

■1年3か月で100万円→1200万円へ!
検証結果はどうなったのだろうか。
「僕らが検証を行なった1年3か月弱の間に資金100万円、レバレッジ20倍で運用していた場合、驚異的な結果がでました。100万円が1200万円以上になっていたんです」(はるすけさん)

20倍のレバレッジは高いと感じるかもしれない。しかし、それでも大丈夫だと思わせる理由があった。
「高いと思うかもしれないですが、20倍のレバレッジをかけても最大ドローダウン(損益がもっとも大きく減少した場面)は24%しかなかったんです。それでいてリターンは1000%以上。驚異的というしかありませんでした」(はるすけさん)
■資金1000万円でバカラ村メルマガを完コピ
この結果を見た2人は法人の方針を転換させる。
「2人の裁量は柱として残しつつ、それに加えてバカラ村メルマガのコピートレードを新たな柱として追加することにしたんです。昨年12月からメルマガが配信されると即座にコピーして取引しています」(はるすけさん)
バカラ村メルマガのコピー用に用意した資金は1000万円。その推移は――。
「2月上旬までに約300万円増えました。これはスゴイ!と朝9時に上野に集合して豪遊しました」(ストロング隊長)
ここまでは検証どおりの結果だった。
「現在は60万円ほどのプラスです。2月までの利益が減ってしまいました。それには2つほど理由があります。ひとつは僕らのミス。飲み会でメールに気が付かず、決済が遅れて、メルマガよりも5%ほど損失が増えてしまったんです」(ストロング隊長)

■トレンドフォロー派には厳しい相場も乗り越える
もうひとつの大きな要因が相場だ。
「バカラ村さんのスタイルはトレンドフォロー。ところが今年(2019年)前半はボラ(ボラティリティ、変動率)の低い展開が続いています。そのため細かな損切りが続き、最大ドローダウンを更新してしまいました」(はるすけさん)
ドローダウンの更新で焦りも生まれた。
「裁量の不調も重なり、バカラ村さんのコピートレードの取引ロットを落としてしまったんです。それでも相場が動き出すとともに急速に回復し、現在はプラス60万円まで戻っています」(ストロング隊長)
結果論にはなるが、取引数量を落とさずに続けていれば利益もそれだけ増えていたことになる。
■ポイントは資金管理。「通常量」の目安は?
一時的なドローダウンはあったが、2人がバカラ村さんに寄せる信頼は変わらない。
「バカラ村さんが優れているのは資金管理。とくにロット数のメリハリです」(ストロング隊長)
メルマガではポジション量についての指示もある。『通常量で』や『通常の3割程度で』、『ごく少額』などだ。
「検証にもこの指示を反映させました。『通常量』なら10万通貨、3割なら3万通貨、少額だと1万通貨です」(はるすけさん)
すると、ある気づきがあった。
「負けるときには『少額で』と小さなポジションであることが多く、反対に大きく勝つときには『通常量で』と書かれていることが多い。勝つときには大きな金額となり、爆発力があるんです。あの資金管理はハンパないですね」(はるすけさん)
バカラ村さんのメルマガと同じように取引しても思うように残高が増えない――そう感じた人は取引ロットの調整ができていないのかもしれない。
■「通常量」の目安はどのくらいか
バカラ村さん本人は「通常量」について、どう考えているのか。読者からの質問に対して、こう回答していた。
バカラ村のFXトレード日報!
2018/08/28 23:58配信
私の通常の量となると、例えば直近ではユーロドルが1.15ドルを割れたときに売っていましたが、このときでレバレッジ20倍程度でした。通常量は多めの量になるので、それ以外にポジションを持つのが難しくなります(中略)私は勝率よりも利益率を重視する方なので、レバレッジは高い方が良いと考えていますが、FXを初めて期間が短いようでしたら、この点は真似をしない方がいいかとは思います。

■「FXの学びにもつながる」
バカラ村さんのメルマガは2人の裁量にも好影響を与えているようだ。
「僕はテクニカルしか興味がなかったのですが、ファンダメンタルズにも興味が持てるようになった。普通のニュースだと、事実が書いてあるだけですが、バカラ村さんのメルマガでは『そのニュースで為替がどう動くか』と分析まで書いてくれるので、相場観がよくなりました」(ストロング隊長)
バカラ村さんへ寄せる信頼は厚い。メルマガ読者向けに開催されたオフ会で本人と直接対面したことで、信頼感はさらに増したようだ。
「自動売買ではないですが、僕らの中では『バカラシステム』みたいなイメージです。今は手動でコピーしていますが面倒なので、『バカラ村投信』を作って欲しいですね(笑)」(はるすけさん)
「100万円が1年ちょっとで10倍以上になるというのは夢がある。とくに相場に動きがあるときなら勝ちやすいと思うし、月単位で負けることはあっても年単位で負けることはないだろうと思います」(ストロング隊長)
FX上達をめざす人、バカラ村さんのポジションを知りたい人はぜひ「バカラ村のFXトレード日報!」の購読を。
(取材・文/高城泰(ミドルマン) 撮影/和田佳久)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ロビンスカップ・ジャパンFX2017(Robbins World Trading Championship)優勝で高い実力を見せつけたカリスマ個人トレーダー・バカラ村氏。彼の相場予測&トレードが毎日配信される、有料メルマガ「バカラ村のFXトレード日報!(月額:4968円・税込)」はザイFX!がお届けしている有料メルマガです。
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