週末に米中双方ともに追加関税のかけあいという状況で始まった昨日のマーケットだが、やはり大きくリスク回避で始まった。それは先週には9月発動は見送られるのではないかといった非常に楽観的な見方が台頭していたからだ。
そうした理由で先週までは米国株のも急伸していたのだから、思惑が外れたら株価も下がるのが道理。しかし昨日はアメリカが休みであった。市場参加者の少ない中、東京勢だけの需給が相場を左右することとなる。
それが見込まれたため、いつものアメリカ休みのときと同様にリスクテークが盛んになってきた。東京勢は株買いしかしないと海外勢には見られているからである。そして事実、朝がたに20400円まで突っ込んでいた日経先物も20600円台まで急速に値を戻してきた。これに合わせるようにドル円も106円台の前半で奇妙に堅調な動きとなった。
そうしたアジア勢の動きでグローベックスでの米国株も上がってきていた。しかし海外市場では再びリスク回避が起こった。中国側がWTOに提訴したことや、9月の米中協議の開催が危ぶまれる観測記事が出てきたりしたからだ。
グローベックスは半日営業で終了したが、米国株は再び押し込まれ気味で終了。ドル円は105円台に入ることはなかったものの、それまでの堅調な動きを打ち消すような展開となった。
ドル円とユーロ円の下げはユーロドルやポンドドルの下げにも影響を与えてきている。ユーロドルは1.10台に戻しきれずに安値件で張り付き。ポンドドルも1.20台を割り込まんとしているが、心理的な節目である1.2000というレベルで一歩、踏みとどまっているようだ。
ユーロドルの安値圏での張り付きは今日のアジア時間にも影響を与えている。ユーロドルは早々に前日の安値を下回ってきて、いつの間にか、1.08台を目指す動きとなっている。ポンドドルが1.19台に突入したら、同時にユーロドルも一段安しそうだ。
私もユーロドルをショート目で見ている。1.10台に戻さない限り、私のユーロベア、というよりもマーケット全体がそう見ているであろう。
今晩はイベントがほとんどないが、アメリカ休みの間にグローベックスでは米国株が上下に振らされている。どちらの動きが本当なのかを、はやくニューヨーク勢が参入してきて確かめたいものだ。
ユーロドル、ポンドドル、ユーロ円はともに今年の最安値をいつ更新してもいい領域にいる。短絡的かもしれないが、興味は下サイドだけだ。ショート攻めが面白しろそうだ。
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