米国株の伸びがなくなったところ、ドル円やユーロ円も頭が重たくなってきたようである。ドル円は103円台に入ってきてもあまり驚かなくなったし、今月につけた押し目である103.20辺りがターゲットになっていることはいなめない。
一気に下抜けするにはちょっと材料不足であるが、しばらくの間は想定レンジが104円ちょうどをはさんで上下30~40ポイントにとどまりそうだという感じである。
同様にユーロ円も重い。昨日も122円台に差し込んだりしている。現状では122円台やその他の押し目では買い意欲が強そうに見えるが、戻りの頂点が徐々に切り下がってきている点にも要注意だ。
ニューヨーククローズ後に出てきたニュースであるが、欧州の復興基金が合意の取り付けに困難が出てきて、先送りになったというのである。マーケットはいいとこ取りしてきた一環で、すでにリスクテーク済みだった。だから執行の遅延はマイナスのサプライズになってもおかしくはない。終了間際のグローベックスでは米国株が急落に転じた。
このEU復興基金の先送りが今晩の材料となろう。他に経済イベントなどが何も予定されていないからだ。そもそも復興基金の構想が出てきたことで、ユーロ買いがまとまって起こったことは記憶に新しい。ユーロドルも1.10台辺りでレンジ相場を形成していたのに、それが1000ポイント急の上げを演じて1.20台まで見せている。
もちろんこの後に続く報道も気になるところではあるが、クロス円の下げを主導する形で、ユーロドルも1.15台割れを目指していくことになるのかどうかの見極めをつけなければいけない。
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