ドル円が落ち着かない動きを呈している。金曜日の東京時間では122.40くらいまで高値を伸ばして上がって始まったが、そこから一気に1円以上も急落。現在の位置づけに意味合いを持たせるためには、まだまだ時間がかかることを示しており、消化不良なのである。121円台の前半まで押し込まれたドル円も、午後には底打ち感から再び値を戻してきた。
どうやら円の長期金利のほうが気になっているようで、米10年ものの利回りが2.5%に迫ってくる中、日銀による指値オペの介入アナウンスメントがあるのかどうかである。ここまでドル円の上昇を引っ張ってきたのは、やはり円金利の上昇には限りがあると期待させているからだ。そこのところで微妙な動きを強いられている。
米国政府が欧州向けにLNG供給を合意したと言うことで、エネルギー価格が下がってきた。原油価格が109ドル台割れまで落ち込んで、それが市場のリスク許容度を増大させた。米国株は堅調な動きとなって、それにともってドル金利は再度の上昇を始めた。
もはや次の会合では50ベーシスの利上げも仕方が織り込んでしまった。10年債の利回りは一時的に2.5%をつけている。それに伴ってドル円はさらに上昇。再び122円台に乗せてきた。
そうした中でもユーロドルは自主性のない動きをしている。1.10ちょうどを挟んで上下30ポイントの中にスタックしている。ドル金利の上昇が目立っているので、もうちょっとユーロドルで反応してよいはずなのだが、どうしても方向感がすっきりしない。しかるに手が出ないままである。
金曜日には見送られた日銀オペだったが、本日は行われるということで、いきなりドル円はまた1円級の上昇を見せて123円台をつけた。金曜日にはオペがなかったということで、2016年のマイナス金利導入前まで利回りが上昇していたということもあるのだろう。財務省の管轄だと為替相場に言及しない黒田総裁だが、財務大臣からは円安けん制の発言もあり、為替相場とっては、かく乱要因にしかなっていない。
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