昨日は先週末の動きの反対の展開となった。ドル金利は上昇し、ドル相場はドルの全面高へ。コスト増を嫌気して米国株は大きく下落に向かった。アメリカの経済指標で製造業受注やISMの景況指数が事前予想を上回ったからだ。
雇用統計も良かったが、そもそも足元の景気後退はその前兆ですら見えてないのだ。それなのに来年は景気後退だなどと先走ったことを居ている。そして来年の後半には利下げすら市場に織り込もうとしている。見えている経済指標からは、何もそうした兆候はない。目にするのは生活を困らせる物価高だけである。
ドルのポジションでショート勢が短期的にたまり過ぎたせいもあって、ドル円は欧州時間に135円台に、ニューヨーク時間に136円台に乗せてきた。この間、ドル金利はそれほども急騰したわけではない。だから私もドルロングで攻めるには攻めたのだけれど、とても端から端まで取れるような攻め方はできなかった。1回のトレードで25ポイント取るのがせいぜいだった。それほどドル相場をベア目に見てしまっているのかもしれない。
ドルがブルブルになり切れなかったのは、ユーロドルが依然として1.05台の大台を割り込みにくい状態が続いたからだろう。参加者も多いユーロドルで寸ありとドル高が進まないと、ドル円ではドルロングは持ちにくいものだ。
FOMCまであと1週間、このような一喜一憂が続くのだろう。今はターミナルレートがどこまでかを議論するのが盛んだが、相手はインフレなだけに重要なのはいつまで等金利のままでいるのかである。インフレは数ヶ月で収まるならば、それをインフレとは言わない。数年は悩まされる者と考えた方がいい。利下げを考えるのもまだ根拠が少ないだけに、ドル相場の堅調さは長期にわたって続くものとみられる。
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