先週末の為替相場では、ドル円は80円台の前半でほとんど動かず。まあ、このレベルで積極的にポジションを傾けていくのもおかしなことであろう。一方でユーロは、トリシェ総裁の金利に関する発言以降の値動きを確かめたい一日とならざるをえなかった。
ユーロドルは1.46台の後半まで上昇を続けたのだが、トリシェ総裁の会見後は軟調な地合いに変わっていった。1.44台まで差し込んだユーロドルが、1.45台まで戻って来て、アジア時間ではその方向性が問われるところであった。
でもアジア時間ではユーロ円の買いの方が強かったせいか、ユーロドルは強いままだった。1.45台のミドルまで吹き返し、ファンド勢が強力にユーロを売っているようだという観測もなんのその~、である。
しかしロンドン勢の参入が間近くなると、ユーロドルは下げ足を速めてきた。その裏付けとしてグローベックスでの米国株も急落を始めた。それに連動する形で為替相場でもリスク回避の方向へと変わっていった。
ユーロ円の下落基調をベースに、ユーロクロスは激しく売り込まれることとなった。特にユーロポンドでの売り玉は結構出ていたらしく、ほとんど戻りらしい戻りもなくユーロ安をリードしていた。
米国市場では株価はさらに一段安。1.44台のミドルで踏ん張っていたユーロドルも耐えきれずに1.43台にまで急落した。先週の後半から溜まりに溜まったユーロロングの投げも大きい。
1週間前の金曜日は高値引けで終了したユーロドルだったが、この日は反対に安値引けで終了。相場の定石からみると、週明けからの安値突っ込みに期待したいという感じになった。
しかし週が明けた今朝の値動きはブル。たしかにユーロドルは安値攻めもしたのだが、東京オープンとともに反発、あまり芳しい動きはしていないのだが、1.43台にステイし続けていた。
多くの市場参加者がユーロドルが下値攻めをしたならば、もしくは飛んで1.42台などで始まろうものならば、喜んで売り込んでいこうと考えていたであろうに…。今までのところは敗戦処理のフローだけが出てきているようだ。
私は午前中にドル円が80.70近辺まで上昇してきた後、ショートに振ってみた。欧州オープンの頃に朝方のレベルまで下がってきたにはきたが、欧州株は反発していたので、とりあえずポジションはクローズした。
今晩はまったく経済イベントがない。動くきっかけに欠けるわけだが、株安をはじめとするリスク回避の傾向が強まるかどうかに注目している。しかるに円ロングで、ユーロ円でもドル円でもよいので、どちらかが値を吹いた時には、またショートポジションを仕込んでみたいと考えている。
日本時間 18時10分
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