■米国の経済指標が弱く、米ドル安が進行
7月29日(金)のニューヨーク市場では米ドル安が進行。米ドル/円は大荒れとなった3月17日以来の76円台に突入した。
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米国では債務上限引き上げ問題が解決に至らない中、第2四半期のGDP速報値やシカゴ購買部協会景気指数などが市場予想より弱い結果となり、米国経済の先行きに対する不安が高まった。
米ドル/円は、ストップロスを巻き込みながら一時、76.7円付近まで下落し、76.8円台付近で取引を終えている。
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なお、取引終了後に米下院では債務上限引き上げ案が可決されたが、今後これが上院を通る見通しはまだハッキリとしていない。
■週明け、8月1日(月)の早朝は特に要注意
ここ数ヵ月、月曜日の日本時間早朝という取引量の非常に少ない時間帯に為替相場が大荒れとなることが何回かあった。
8月1日(月)には日本で最大25倍というFXのレバレッジ規制第2弾が実施される。これに関連して、ポジションを落とす動きが起こる可能性がある(レバレッジ規制第2弾については「8月1日(月)早朝に相場が急変!? 最大25倍のレバレッジ規制第2弾迫る」参照)。
日本の個人投資家は通常、円売り・外貨買いをする比率が高いため、その逆の動きが起こるかもしれない。
また、それを狙った投機筋の仕掛け的な動きが起こることも考えられる。
米ドル/円の戦後の変動相場制以降の最安値は76.25円。そこへかなり迫った状態で迎える週明け、8月1日(月)の相場は一波乱あるかも…。FXトレーダーは早起きしたほうがいいのではないだろうか。
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なお、月曜日のFXの取引は日本時間の午前6~7時ごろから始まるFX会社が多いが、一部取引開始時刻が早いFX会社もある。
その代表例はサクソバンクFX証券をはじめとしたサクソ系(SAXO系)のシステムを使っている会社。サクソバンクFX証券は今の時期なら月曜日早朝午前4時から取引が可能だ。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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