先週は風邪に悩まされた1週間だった。それまで仕事でシンガポールにいたのだが、日本に戻ると冬!ということもとりあえず脇において能天気にプールで泳いだりしていたのが良くなかったのだろう。月曜日からとても体調が悪くなってしまい(涙)、したがって相場観も悪い。あまり手を出していないのだから、実害としての損失は少ないのだが、頭もスッキリせず入りどころを見極められないのは多少のフラストレーションがたまった。
さて雇用統計であるが、夕方からすでに期待先行でリスクテークの勢いが増していた。グローベックスでは米国株が押し目なく上昇。ユーロドルも1.34台の後半からスタートして、まったく下がらない。ユーロ円も105円台に乗せてくるなど、数字のついてあるものは何でも値上がりしているという状況だった。
こうなると夏時間が終わって以来、はじめての雇用統計の発表までは、実に時間が長く感じられる。まだ2時間以上もあるというのに、このままずっとユーロ円や米国株は上がり続けるのだろうか。私としては下がり始めや相場の流れの転換点を見出して、そこからユーロ売りに励むつもりだったので、このような展開だとまったくつまらないものとなる。
いよいよ発表も間近だという時間になってもリスクテークの勢いは衰えることはなく、ついに最も先っぽで発表ということになった。ユーロドルは1.35台に乗せてきており、米国株はさらに一段高している。ここから上がるにはよほどの好結果でなければならないはずだ。
結果は失業率が8.6%となってかなりの改善がみられることとなった。久しぶりのレベルでもある。その一方で就業者数のほうは12万人の増加となって、予想通り、もしくは期待外れといったところだ。マーケットのファーストアクションとしては、サプライジングな失業率のほうに反応して、株価もクロス円も上がりそうになった。
しかしすでにレベル自体が高かったため、それ以上は対応しきれず、すぐに利食い売りモードとなった。それでも市場はどちらにも大きくブレることなく、30分間はほとんど値動きがないに等しい状態となった。私としても、こうなってきたら23時半からの米国株オープンを待っているより他はない。
米国株はやはり重い展開でスタートし、欧州時間で期待で上げてきた分を徐々に吐き出すこととなった。私ももうそろそろ寝ないといけないと思いながらも、やはり1.3500を割り込んできたユーロドルを見せつけられると、どうしても売り込みたくなってくる。外部環境も整ってきた。
やっとのことでユーロドルを1.3461で売ることが出来た。病み上がりだし寝くなってしまうと思い、OCO注文を出しておく。1.3505のストップ注文と1.3405の利食いでだ。オーバーナイトになるかもしれないと思っていたが、寝入る直前に利食いの方がダンになった。後から調べると、スペインの格下げのウワサも出ていたらしい。
本日は、早朝の動きとしてはリスクテークの勢いが強まった。グローベックスでは米国株は強分でスタートしたので、私もちょっとユーロドルを買ってみた。1.34台であるが、存外に上がらない。アジア時間ではあんまり上がりきらずに、午後からは株価も垂れこんできている。
今晩は独仏会談が予定されている。先週から話題になっているが、欧州の将来についてトークするというものだ。具体的には欧州協定の見直しも含まれることになっている。財政規律の厳格化やペナルティについても話し合われる予定だが、こちらのほうは結論を出すのは困難なようである。夜の21時から22時に向かっては、いろいろな観測も飛び交うだろうが、期待が先行した分、ユーロは下がるリスクのほうが大きいのではと思いつつ見ている。
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