昨日は格付け機関がギリシャの再度のリスケもありうると評したことで、欧州の信用不安が増大した形となった。スピードは遅いものの、欧州時間でユーロドルは100ポイント近くの下げを演じることになり、それが市場心理を悪化させたようである。
スペインでは大規模なデモとなり、アメリカの雇用関連のデータも期待していたようには良くなかったということもあり、マーケットはリスク回避の方向に動き出した。米国株は先週末に下げたレベルまで安値を模索しており、そうした外部環境のなかでクロス円も着実に値を下げていった。
ニューヨーク時間になると原油価格が急落して、久しぶりの102ドル台を見るにいたった。まあ、ロングポジションのロスカット、投げ売りだろうとは思われるが、それでもリスク資産の高値警戒感のでつつある昨今では、原油価格の下落は文句なくリスク許容度の減退と捉えられるので、ますますクロス円全般の頭が重くなった。
年度末ともなるので何かと出かける用事もある。失業保険の結果を見てでかけた後は、ノーディール。もちろんパソコンは持ち歩いているし、携帯電話からも取引できるのだが、やはりじっくり腰を据えてかからないと機動的に動けない。他の人もいる飲み会や、食事会のときなどのお出かけ状態では、取引は慎むようにしている。
さて本日は年度末である。外国はあまり3月末というのは関係ないが、日本は企業決算などが集中しているので、相場の波乱要因にもなりうる。そこでトリッキーな値動きに注意しないといけないところだが、朝からドル円は確かに奇妙な値動きを呈した。3月も末日になってリパトリの円買いなんか出るはずもなかろうが、それでも本日バリューの値段が決まる仲値決めまでは、ドル円は実に重い展開となった。
82円ちょうど割れは意識されたが、結構あっさりと割り込んでしまい、先週末につけた押し目である81.98も下回ってきた。私はこの年度末のアジア時間が手を出さずに置こうと決めていたので、突っ込み売りはしなくて済んだが、すぐに50銭ほども巻き返しにあった。そうかと思うとランチタイム以降はズルズルと値を下げてくる。
こういうふうに動いているのも見ると、やっぱりドル円の売り圧力は強いのかなと思ってしまう。東京クローズに向けては再び81円台に突入。しかし午前中のショートのシコリもあるのだろう、やはり同じようなところまで差し込んで再び持ちあげられている。
私としては夕方以降にドル円が81.80を下回ってきたら、その流れに着いていこうかと考えた。つまり昼間の安値レベルを下回ってきてからの追随ショートである。もう最近はドル円の高値攻めはなくなってきているし、ドル円の上がる局面というのは今日の昼間のようにほとんどがショートカバー主体である。
そろそろドル円やユーロ円が下がる季節になるのかもしれないという感じもないではない。実際に円ロングのポジショニングで、もうかる機会が増えてきている。
今晩はCAPMの景況感指数だけが、注目を集めるイベントである。材料は少ないが、昨日に下げた米国株が、今日のグローベックスでは完全に戻ってしまっている。この株価の値保ちはどうなるかで円相場を中心にポジションを作っていくしかなさそうだ。
日本時間 17時45分
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