昨日は日本が休みだったが、金曜日の雇用統計の結果を受けて大きくリスクテークが進んだこともあり、その後のマーケットの消化具合が気になる1日となった。むろん米国株は高く、歴史的な高値圏にステイしている。市場の材料には乏しいかったものの、その分だけ短期的な需給に振り回されることになる。それで現在の位置が間違っていれば、ポジションのアンワインドとなって反動のリスク回避が激しく起こるかもしれない。
欧州市場ではロンドンも休みだったので、基本的に小動き。夜の22時過ぎにドラギ総裁の発言が予定されているが、先週に利下げをしたばかりなので、注目度は低かった。ドル円は雇用統計で99円台に乗せてきてからというもの、ずっと99円台に定着している。かといって99円台の中盤を大きく越えてくるほどのこともない。
私としては欧州時間においてはドル円をショートに振ってみては、5ポイント下で買い戻すといったようなことしかできなかった。そもそも値幅も小さいのだ。またユーロドルも1.3100-1.3110をコアとする狭いレンジに固まっている。そしてドラギ総裁のコメントが始まっても、ユーロはまったく動かなかった。
まあ今日のところはここまでか、と思って早々に寝ようかと思っていたら、23時半あたりからユーロが急落を始めた。またどこかが格下げにでもあったのだろうか。私も訳もわからず1.3077で売ってみた。そして何が出たのか調べにいくと、そのドラギ総裁が追加利下げも必要ならばやるという内容のことをしゃべっている。
これだったのか、と理解できたが、ユーロドルの下げは1.3054まで。100ポイントも下がらなかった。よく考えて見ると、金融当局の総裁として当たり前のことを言っただけだ。昨年7月末の「何でもやる」発言と同じようなものだ。ユーロの買い戻しも急速に入り出したので、私もすぐに1.3066で買い戻した。つまらないトレードになってしまったが、その分だけマーケットの材料がなかったという証拠なのだ。
米国株などは高いには高く、歴史的な高値をも越えてきているのだが、なにしろその値幅はとても少ない。とてもそこからフレッシュなポジション作りに励まなければいけないようなダイナミックさには欠けていた。
今日のアジア時間では利食い先行。日経先物も14000円台で始まったとはいうものの、雇用統計の直後に付けた14375円という高値には遠く及ばず。しかも昨日の1日を通じての安値である14150円すらもあっさりと下回ってきた。グローベックスでの米国株もやや軟調であり、リスクの観点からもドル円やユーロ円も益出し先行だ。そして本日は予想外にオーストラリアが金利の引き下げを行った。
ただしドル円の98円台にはビッドが多く観測されているので、一撃では下がらなかった。アジア時間の午前中に98円台まで下がってきたが、また99円台に戻してきた。そしてまた98円台まで垂れてきては戻していう感じだが、節目では売っていきたいところだ。
今晩もイベントが少ない。だからリスクのあり方、具体的にいえば米国株の動向などに素直に振らされることとなろう。米国株の高値圏からのオフはそのままドル円の下値攻めを意味する。値動きをチェックしながら様子見をしたい。
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