金曜日の欧州序盤ではドル円は100円台の前半で、ユーロドルも1.31台に乗せていた。私は何度か100円台のドル円を売って、下がったらすぐに買い戻すことを繰り返していたしかし夕方の19時から出かけなくてはいけない用事があったので、最後のショートポジションは100.24で買い戻して、損切って終わった。また帰宅したら売り直そうと思っていた。
東京時間の午前に日本株が急落したので、やや参院選をひかえて週越えではリスク回避の動きが強まるかなと思われたのだが、海外市場では欧州株も米国株も堅調だった。GEの決算が予想通りであったこと、またPBOCが市場金利の自由化を促すことを表明したことなどが好感されたものだろう。
そしてナイトセッションでの日経先物もだいぶ値を戻してきて、昼間の下げ幅の半分以上を取り戻している。だからマーケットはややリスクテーク気味となって動くこととなった。ドル円は値幅こそ小さいものの、下がらない。ユーロ円は実にしっかりとしていて、131円台を割れそうにない。
ニューヨーク時間では米国株が再び史上最高値を更新してきたので、ユーロ円が132円台に乗せそうな動きとなった。ドル円も100円台のミドルで高いままだが、ここから手を出すのならば、月曜日に参院選の結果が出てから、それから動くことにしよう。そう決めて、週明けに余力を残しておくことにした。
さて参院選は大方の予想通りの結果に終わった。早朝のマーケットでは、ややドル円が上昇。しかし金曜日の高値は越えられなかった。ちょっと材料出尽くし感も強く、安易に高値追いはしづらい状況となった。
実際に日本株は高値追いを早々にやめてしまい、利食い売りが続出の展開になっている。すでに成長戦略は出てしまっているのだから、後はどれだけ実行するかのみ。ネジレ解消はフレッシュな材料にはなりえず、むしろ秋口にも決定されるだろうと言われる消費増税のことが現実味を増してきた。オマケにいまだに所得ベースでの増加は確認できていないので、一般の国民の可処分所得は減少するのみという状況に変わりはない。
ドルと円という、通貨のファンダメンタルズを考慮に入れた場合、まだまだドル円が上がっていきそうな環境にはあるわけだが、リスクの観点からは上値トライは困難な局面に入った可能性もある。アジア市場の午後のドル円は、ずっと100円をはさんでの小動きに終始。
このまま欧州時間に入っても株価の回復が見られないならば、ドル円の100円アラウンドは売り込んでいってもよいのだろうが、ちょっと夏枯れ感もあるのであまりこだわって深追いするわけにもいかない。今晩は中古住宅販売が出る。先月の住宅関連の数字は良かったわけだが、今回もまたとても良ければQE3縮小が意識されるだろうが、それで株価下落となれば、またドル円にはニュートラルな材料にしかならないかも。
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