金曜日は日本がお休みだった。だからアジア時間では値動きが乏しいものとなった。ドル円は102.30あたり、ユーロドルは1.37台の後半で動かなかった。欧州時間になると、ややリスク回避の動きが出てきた。ドル円は102円割れをうかがう展開になり、ユーロ円も安い。
トルコがツイッターを遮断したようで、首相のスキャンダルが拡がるのを防ぐためらしい。これでは新興国への不安が再び増大しそうである。しかし先週中盤からFOMCの後にドル金利の上昇によって値下がりしていた米国株も、完全に復活しており、再び歴史的な最高値を更新してもおかしくはないレベルまで上がってきている。
これだけ悪材料に囲まれた中での株価上昇である。とてもこのような状態では、ドル円やユーロ円を売り込んでいく気にはなれない。株価の崩れを見てからでしか、積極的にリスク回避の方向のポジションを持てないということだ。そのためかドル円の下値も限定的であって、102円台を割り込むことはなかった。
ウクライナ問題でも新たにサプライジングなことは出てこなかった。そのためかニューヨーク時間では米国株はとても強く始まった。私もドル円を買って見ようかとも思ったが、やはり先週の高値である102.67が気にかかる。つまるところは当面はレンジ相場が続くだけなのかもしれない。ポジションを作るのを思いとどまって、フレッシュゾーンに変わるまで我慢することにした。
週末にはまたウクライナ情勢が悪化した。クリミアの空港にロシア軍が突入したというものだ。それでも週明けのマーケットには大きな波乱はなく始まった。むしろ中国の悪い経済指標を受けても反応はなく、日本株などは意外なほど堅調だったことで、ニューヨーク市場の終盤のリスク回避ムードもとりあえずどこかにいってしまった。
しかし今晩も材料が少ない。レンジ取引に徹するべきかもしれない。今日のところはドル円の102円台の前半での振る舞いを見極めたいところだし、欧州勢の動向も見てからにしたい。
またG8からロシアを除いてG7に戻すかどうかなど、ロシアに対する対応を話し合うG7が予定されている。欧米の温度差もあり、結局は無難に玉虫色の決着に終わると見ているためか、あまり材料視もされていないようだ。
日本時間 17時00分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)