昨日は欧州序盤でドル円は122円台の中盤、ユーロドルは1.10台の前半だった。どちらもドルの高いほうを攻めているところ。もうちょっとのドル高水準を望んでもよさそうなものだが、いかんせん、ギリシャ情勢が定まらない。
はっきりしないというのは、日曜日の国民投票を避けるために今からでも妥協案を探ると言ってみたり、出された提案はやっぱりギリシャ政府側が拒否したなど、である。打開策を模索しているのか、国民投票の結果を見たいのか、不明なのである。
それでも昨日はFT誌の記事が大きくマーケットを動かした。ギリシャ政府が大半の条件を飲む用意があるというものだ。これでマーケットは一気にリスクテークに傾いた。ドイツ株やグローベックスでの米国株の急上昇はもちろんのこと、為替相場でもドル円とユーロドルが上昇に弾みがついた。ドル円は123円台までタッチ。ユーロドルも70ポイントほども急上昇した。
確かにファーストアクションでユーロ買いに出たくなるのはわかるが、いつものことだが最終的にはドル買い圧力が高まることになる。つまりユーロドルは下げる方向に行きことになるのだ。1.11台のミドルアッパーはあまりにも高くて買う気も起こらなかったが、1.1150を割れてきたところから売る気になってきた。
ドル円も123円ちょうどあたりでウロウロしていて、ドル高の流れに変わりはない。そしてやっと1.1141でユーロドルを売ることができた。いずれユーロドルは落ちるはずだと考えていても、実際に下げ始めないと売れないものである。
アメリカの雇用関連のデータに関する期待が高いためか、ADP指数の出る前までにユーロドルは1.1100アラウンドまで落ちてきた。経済指標が悪ければすぐにポジションを手じまおうと思いながら、ADPを待つことにした。結果は良かったようである。ニュースを見ている暇はないが、ユーロドルがストンと落ちたことでもわかる。
1.10台に突入したのだが、すぐに戻ってきた。私も利食いの買い戻しの場探しをしていたので、当然、この局面で買い戻した。その後のニューヨーク時間では、もっぱらドル買い圧力が強まった。ドル円もユーロドルもドルの高値圏で終了している。
さて今晩はアメリカの雇用統計である。就業者数の予想は23万人の増加となっている。昨日のADPが予想よりも良かったことで、期待が集まっている状況だ。だからというわけではないが、結果が芳しくないほうがマーケットに与えるインパクトは大きいだろう。指標発表の直前でドル高レベルで張り付いているようならば、私としては思い切って逆張ってドルショートで臨んでみようかと思っている。もちろんタイトストップで。
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