日曜日に開かれたユーロ圏の首脳会議は、かなり長い時間をかけての合意となった。東京クローズの直後くらいに合意に達したという報道が流れたが、市場自身はあらかじめ何とかなるだろうという楽観的な見方のほうが強かったので、激しい藩王は見られなかった。ドル円は123円台に乗せてきて、ユーロドルも上昇。いつものパターン通りなのだが、ゆくゆくはユーロドルが落ちるのだろうと思ったのだ。
つまりドルの全面高に導かれると見られるのだ。後は上がっている最中のユーロドルを、どこで売るのかという問題が残る。完全な逆張りになるので、実に怖い。1.12台に乗せてきたら売ってみようと考えていたが、欧州序盤に至るまでには届かず。むしろ予想した通り、ユーロドルは下がってきた。
何もしないでいるのも嫌だったので、1.1100われで売ってみた。トップからはすでに100ポイント近く落ちてしまっている。いかにも遅い。でも仕方がない。10ポイントも耐えたくはないところだ。そのくらい悪いコストでのショートポジションだということだ。すると見込み通り、ユーロドルは1.10台の中盤まで下がってきて、そのあたりで止められた。大きな反発もない。持っていてもいいのだが、とりあえず1.1061で利食い。
ギリシャ首相は「これで金融システムの崩壊は回避できた」といっているが、国民投票で出た結果と反対のことをやって、ギリシャ国内で問題はないのだろうかとも思ってしまう。しかも緊縮案に基づいた法制化を15日までにせよという条件付きなのだから、果たして間に合うのか。審議時間はほとんどない。野党の協力で法案は通過するとは見られているようだが、根本的にギリシャ問題が片付いたと考えるほうがおかしいだろう。
とりあえずユーロドルも下がってきたので、やはりドルの全面高となった。欧州時間で為替相場の流れは決定されてしまったようで、ニューヨーク時間はドル高水準を保ったまま、小動きに徹してしまった。今日のアジア時間になってからドル円はもう一段高し、123.70あたりまで高値を拡げたが、その後はちょっと頭の重い展開となっている。
今晩は経済指標でアメリカの小売売上高が発表されるが、これまでギリシャ問題と中国株に大きく揺さぶられた分だけ、影響力は限られたものとなるであろう。またミクロ指標ではJPモルガンの企業決算などがあるが、これもインパクトは小さいものと思われる。やはり期限を15日に控えたギリシャ国内の政治の動きが注目材料になるのだろう。
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