木曜日に不十分なECBの緩和政策があって、マーケットは大きく失望した。それでニューヨーク時間でドルは大きく落ちて、金曜日の東京市場に回ってきた。ドルはやや買い戻し優勢な展開になった。やはり夜中のアメリカの雇用統計に向けた期待が先行している様子だ。
これはいつものことだが、自分としてはここでドル買いはしたくはない。やはり様子見してからデータを眺めてから、および相場の動向を見極めてから手を出したいものだ。そしていよいよアメリカの雇用統計となった。
結果は良いものとなった。就業者数が21万人台となって予想を上回り、即時にドル買いとなった。これで12月利上げをやらない理由はなくなったということだ。日経先物やグローベックスでの米国株は最初は持ち上がった。
でもドル高によってコスト増につながる企業利益への悪影響が懸念されてきて、株価は下落に向かった。そしてドルの上昇も止まって、発表前のレベルにまで戻ってきた。このステージで私もドル買いで追随したのだが、最初の2回は上手く取れたのだが、後の2回は押し込み過程での買いになってしまっていた。
そのままズルズルと投げ売りさせられることとなった。感触としては今年のドル高になるチャンスもこれで終了かなと思われた。しかしニューヨーク時間ではマーケットの将来について楽観論が台頭し、米国株は大幅に上昇。
ドル円は再び123円台に戻ってきた。そしてそのまま高値圏を維持して終了。ユーロドルも100ポイントくらいが下がっているのだが、前日のユーロの急上昇の後なので、1.08台はあんまりドル高だという感じがしない。
今日は経済イベントがほとんどない。金曜日の戦後処理が進むだけに徹しそうだ。ドルを買い戻さないといけない人が買い戻してしまった以降の、ドルの行方が気にかかる。米国株も見なければいけないが、ダウンサイドリスクが見られない限りは注目する必要もないだろう。
日本時間 16時10分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)