先週の金曜日の欧州序盤で、ドル円は109円台を回復した。朝から政府要人からの口先介入が入ったからである。麻生財務相が為替介入をほのめかしたからだ。いつものことだが、これで一時的に円高はストップする。それを期待しての買い上げも入ってくる。
しかし問題はどこまで戻るのかである。実弾が入らない間はウワサの領域である。それだけでもドルにも限りがあるというものだ。実際に109円台に達したといっても、やはり大量の売りものにも遭遇したようだ。ドル円は頭を抑えられた格好となった。
上値を確かめた後のドル円は、売り方からとってみれば入りやすい。戻しは109.09までだったので、買い戻しのストップロスは109.10で設定すればよい。後はどこで売りこむかだけに専念すればよい。売り場探しに入ろうとしているさなか、欧州時間ではドル円はなかなかに値を戻さず、重い展開が続いた。
しかしニューヨーク勢が参入してくるころになると、ドル円が上がり始めた。ここで私もようやくドル円を売ることができた。もちろん上がってきているところを逆張って売るのだから、気持ちのよいものではない。
でもどこかでショートに振らないといけないのだ。速攻でストップ注文がダンになるかもしれないが、トライしてみるだけの価値はある。108.81で売って、後は様子を見るしかない。
原油相場が堅調で、米国株も高めで推移。ドル円ショートにとっては良くない環境だ。私はドル円を108.62で買い戻してその日の取引を終了した。外部環境を見ると、ドル円は上がっても不思議はないと考えたからだ。
しかし夜中の動きはドル円にとってきついものとなった。ズルズルと値を下げ続け、107円台に突入はしなかったものの、安値引けといってもよい状態でニューヨーククローズを迎えた。
さて今週は日銀の介入が出てくるのかどうかで振らされる週となろう。そのために円相場はブレ安くなる。トレンドは下向きなのだが、ショート一辺倒では取りにくい相場展開となりそうだ。しかしそれでも入りどころを見極めながら、ドル円はショートで攻め続けないといけないだろう。
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