金曜日は雇用統計であった。欧州時間では為替相場は様子見となって動かない。しかしユーロドルもドル円もアジア時間よりはドル安レベルで張り付いていた。やはり先日の民間調査の雇用データが悪かったからであろう。すでに雇用統計がある程度、悪くてもマーケットには織り込み済みだという観もある。
だから私などもドル円はベアに感じているにも関わらず、なかなかショートメークしづらいものとなっている。実際に結果が出て悪かったにしても、下値は限定的なのではないかと疑われるからである。むしろショートカバーが怖い。ドル円は107円ちょうどをはさんだまま、発表の時間を迎えた。何もしないのも悔しいので私もスモール分だけドル円をショートにしておく。
結果は悪かった。就業者数が20万人くらいの増加が見込まれていたのに、16万人台にとどまった。また失業率も予想よりも悪くて、5.0%だった。マーケットはこれらに素直に反応。ドル円も下落。グローベックスでは米国株も下げた。ドル円は106円台のミドルまで突っ込んだが、すぐに戻りにかかる。
ドル円は下げても50ポイントだけだったか。なんだか自分の予想通りで面白くない~。私もすぐに買い戻した。もうちょっと値動きを確かめてから、再び相場に入るかどうかを判断することにする。
その後はマーケット全体がダイナミックな動きをしなくなった。ニューヨーク時間のランチタイム以降にはダドリー総裁が年2回の利上げが望ましいと発言したこともあって、ドル金利は上昇に転じた。
これが契機となってドル相場も上昇に転じ、ドル円は107円台まで値を戻して終了している。結局のところ、雇用統計の前後でドル円もユーロドルも100ポイントも動かなかったことになる。
今週は経済イベントが少ない。金曜日にいくつかの重要指標が並んでいる程度。週の前半は先週末の雇用統計の結果を消化すべく、相場は進展するだろう。また悪い雇用統計をうけて、6月利上げのあるなしも問題視されてきそうだ。
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