昨日の欧州序盤ではドル円が強ぶくみ。106円台に乗せて、動かなくなった。もはやFOMCに向けての様子見だろか。それにしてもドル円が今週に入ってからの高値ゾーンで張り付いているのが気持ち悪い。確かに金利会合では経済や株価のために良くならないことをやるわけがないという信仰めいたものがある。それで期待が先行してしまうのも仕方がない。私は早急に寝てしまって、夜中の3時前に起き出すことにした。
ニューヨーク時間のランチタイム以降にはドル円は105円台に下がっていた。こうなってくると今年の安値である105.55あたりが気にかかる。しかしここまで来たのだから、FOMCの結果を見守るしかない。下サイドをバリバリと割り込んで来たら、私も104円台に向かって突っ込み売りするつもりだ。
FOMCの結果は予想通りだった。声明文の内容もまったく予想通り。ドル円が最初のドル安の動きで105.44まで新安値を付けたが、すぐに買い戻された。まったく面白くもない展開。イエレン議長のスピーチも目新しさに欠けるものがあった。日欧の超がつくほどの緩和政策を非難したくらいが見ものだった。結局、ドル円もユーロドルもここ最近のレンジを大きくはみ出すこともなく、一日の値幅としても実に小さいものに収まった。
昼間に日銀の会合があった。市場はノーアクションだと織り込んでいた。三菱銀行が国債入札のプライマリーディーラーの資格を返還したことで、マイナス金利への不信感が高まっているので、金融当局としても何か成果らしいものが目に見える形で出てこないと、追加緩和というわけにはいかない状況となっている。結局、為替相場は元に戻ってしまい、一日を通じても値幅が小さかったことになる。
それなのに敬意を表したリスクテークもあったものか、日銀の結果が出ると急速な円高が進んだ。もちろん昨夜の記録した今年の最安値である105.44を下抜けしたこともテクニカル的にはある。それでも何を期待したのか、短期的にドル円やユーロ円での不必要なロングポジションがたまっていたのも事実だ。
彼らのポジションはとても安いところにあるので、損切りするのはとても気軽にできる。それがさらに下げに拍車をかけたのだ。ドル円は104円台のミドルまで突っ込んで、その後は戻しそうになるものの、105円台までは届かない。
今晩は経済指標がたくさん出る。しかし昨日のFOMCと今日の日銀会合よりもビッグイベントではない。まずはこれら金利会合の結果を消化するほうが優先される。ドル円はどこまで下がるのか。とくにユーロ円も120円を下回ってきてからは完全に売り売りもモードに入っているので、日本円の独歩安の展開になるのが予想される。私もドル円でショートに振っていきたい。
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