昨日は欧州序盤でもドル円は103円台に乗せているレベルだった。東京時間に何度かロングの投げを誘うような動きも見られたが、底は浅かったので再び買い姿勢が鮮明になってきたところだ。102.90も下回らないのだから、そのあたりにストップロスを設定しての押し目買い意欲が強まる。ドル円は動きが鈍いながらも、それまでのほぼ高値圏でADP指数を迎えることとなった。
9月利上げを見ていくために、今回の雇用関連のデータはたいへん注目を浴びている。肝心の金利のマーケットのほうは利上げ方向にそれほども盛り上がっていないのに、である。ドル金利が上がるといっているのに、肝心の米国株もそんなにも下がっていない。
どちらかといえば、いつでも歴史的な最高値を更新してもおかしくはないほど、パンパンに高いところに位置しているのが実情だ。しかるに利上げ問題で為替相場だけである。ドル円だけだといってもよいだろう。ユーロドルはぜんぜん下がっていないからだ。ドル相場として動けない以上、アメリカのデータに過剰に信頼を傾けるのは、現時点では危険だということを念頭に置いておかないといけない。
ADP指数は事前の予想をやや上回り、週末に出る雇用統計に安心感を持たせる結果に終わった。ドル円も直後に強含んだが、バリバリとブチあがるような勢いはなかった。10ポイントから20ポイントほども上がったくらい。私も瞬間的にドル円をロングで攻めてみたが、すぐにポジションカットを強いられた。
私のドル円のポジションは、ほぼ同値で止めているので損こそ出さなかったが、それまでのロングポジションの多さを痛感させられた。これでは安易に高いところでロングメークするのは危ないとしか言いようがない。
ニューヨーク時間ではドル円の値幅は20ポイントほど。高値引けに近い形で終了した割には、今日のアジア時間になって売りものに押されたりしている。すんなりとドル高には進んではいない。しかし日本人のビッドが強くて、値崩れもしない。やはり明日の雇用統計まで様子見となってしまうのだろうか。それまでは体力温存のほうがよいのかも。
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