日銀の金融政策の変更の具合がよくわからない。為替相場も迷っているようで、ドル円は100円台から101円台の間でもんでいる。それだけわけのわからないアクションを日銀は決定したわけだが、休み明けだった金曜日には何かしらわかるのではないかとの期待も持たれたが、当局からの格別の説明はなし。
まあ実態がないことをやっているのだから、説明しようと試みても困難さがつきまとうのかもしれない。東京市場では日本株はやや利食い売りに押され、それがマーケット全体のリスク回避を誘った。
欧州序盤ではドル円は安値攻め。しかし100円台のミドルを割り込んでくるほどの投げ売りや急いで売る向きはなかった。日本の金融当局が円高には厳正に対処すると表明しているので、100円ちょうどのちょっと手前には多くのビッドが並んできているのだ。
海外市場では原油価格が軟化。今週のOPEC総会では生産調整で合意に至るのは難しいとの見方が広がったからだ。まとまらないのも当然で、現在は生産調整されてもいいように大増産の最中である。
一歩でも出遅れている国があれば、それで話はまとまらない。すでにサウジやロシア、イラクなどは過去最大級の生産量まで採掘しているが、それが原油相場のプレッシャーとなっている。
リスクオフで米国株は利食い売りに押された。FOMC以降の連騰に一服感が出たという感じだ。また株価水準が歴史的な最高値にまた迫ってきたので、これ以上の買い上げには企業利益などの裏付けが欲しいといったところ。
すでにPER的にもかなり高水準であり、割高感はぬぐい切れず、それが高値警戒感を醸しているのだ。ドル円も101円台まで戻してきたが、大きく反発ということにはなからなかった。
今週は総じてイベントが少ない。したがってマーケットも現在のレベルを中心に行ったり来たりのボックス圏に収まりそうだ。唯一、明日の午前中になるが、アメリカの大統領選の公開討論会がある。
これが今までになく大いに注目を集めているが、クリントン候補になってもトランプ氏になってもドル安政策に弾みがつきそうである。今年になってきれいに描いているドル円のディセンディング・トライアングルは依然として継続しそうだ。
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