世界的な知名度を誇るトレード大会で優勝!
「ロビンスカップ、優勝したんですよ」
サラッと快挙を報告してくれたのは専業トレーダーであり、ザイFX!にも何度も登場したことがあるバカラ村さんだ。
いつものように飄々とした表情で快挙を報告してくれたバカラ村さん。この後、重大発表が!(重大発表は記事の最後に発表!)
「ロビンスカップ」とは正式には、ロビンス・トレーディング社が主催する「ワールドカップチャンピオンシップ」のこと(以降、「ロビンスカップ」と省略)。「世界有数の知名度を誇るトレ-ド大会」だ。
「ロビンスカップ」には先物部門とFX部門があり、2015年のFX部門(※)でバカラ村さんは見事優勝を果たした。日本人がそんな大会で優勝するって……イチローがメジャーリーグでMVPを獲得するくらいの快挙なのだ!
(※2015 World Cup Championship of Forex Trading®)
でも、バカラ村さんって今まで実績の公開には消極的だったはずだけど……?
「投機の世界のトップといえば、ラリー・ウィリアムズ。ラリーを超えるには、まずラリーが優勝したトレード大会で優勝したい――それが参加の動機でした」
ラリー・ウィリアムズといえば、世界的に知られたトレーダー。日本へも頻繁に来日し、セミナーを行なっている大物だ。
衆人環視の環境で活躍してこそホンモノ!
ラリーが世界的に名前を知られるきっかけとなったトレードのコンテストが『ロビンスカップ』だった。
「じつはラリーって、ロビンスカップで優勝する以前から、それなりの知名度はあったそうです。それなのにリスクを冒して出場した。まず、それがスゴイですよね。しかも、ラリーは成績もスゴイ。資金を1万%に増やしたんです」
1万%って言われるとイメージがわかないが、ようは100倍だ。
「たまに200倍、300倍に増やした個人投資家の話を聞きますが、個人の取引とコンテストはまったく別。ロビンスカップのような衆人環視の公開バトルでは大きなプレッシャーがかかります。その中で1万%だから、余計にラリーのスゴさが際立つんです」
ロビンスカップは実際の口座を利用した大会だから不正は不可能だし、大会期間は1年間。長期戦だから運だけじゃ優勝できない。ロビンスカップでの優勝は世界が認めるトレードチャンピオンの証なのだ。
2015年ロビンスカップ王者はバカラ村さん!
そんなバカラ村さんが優勝したのは2015年のロビンスカップ。それを今まで黙っていたのにはワケがあるのだが、それについてはのちほど……。バカラ村さんがどうトレードしていたのか。当時の状況を振り返りつつ、チャートを見ながら解説してもらおう。
「このとき、為替市場で注目されていたのはECBによる追加金融緩和。中長期的な方向としてユーロは下がるだろうと考えられました」
2015年1月に量的金融緩和を導入したECB。その拡大によるユーロ下落の再開が注目されていた時期のチャートが以下だ。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「ダマシのシグナルには大きな意味がある」
「ファンダメンタルズから考えると売りで入りたい。次にどこで売るかを検討しました。なるべく上まで引きつけてから売りたいので、前月につけた高値付近で売っていこうと考えました」
バカラ村さんが売ったのは、直近高値から100pips弱戻ったところだった。
「この売りは失敗でした。直近高値の少し上に置いていたストップにひっかかってしまった。損切りです。しかし、高値を上にブレイクして、買いだと思わせたのですが、すぐに下がっていった。強気(ブル)だと思わせて下がる『ブルトラップ』です」
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「ダマシ」から始まった18円の超円安
普通なら損切りで終わったら「残念……ハイ、次っ!」となるところ。しかし、バカラ村さんは違う。
「ダマシはダマシで終わりじゃない。ダマシこそ、「ダマシ」という名のシグナルになるんです。わかりやすい例がトランプラリーの始まりです」
2016年11月9日の米大統領選。下馬評ではヒラリーが圧倒的有利だった。「トランプ当選の可能性は低いが、実現すれば米ドル/円は急落、100円割れは不可避だろう」と予想する声が大半だった。
「結果はトランプ当選。しかも米ドル/円は急騰しました。あの日、トランプ当選が濃厚になると私も売って、損切りさせられました。多くの人が急落を予想して売ったのに上がった――これこそ、信頼度の高い買いのシグナルです」
「他人の損失=自分の利益」
100円割れを期待した売り手のポジションが多く残っているのに相場が上昇すれば、上がるごとに売り手の損切りが出てきて、さらに上昇する。トランプラリーでは、その繰り返しで101円から118円まで駆け上がっていった。
「私の根底にあるのは『他人の損失=自分の利益』という考え方。為替市場はほぼゼロサムゲームの世界です。損切りした誰かのお金が、別の誰かの懐に入ることになるので、多くの人が損切りを迫られるようなダマシはいいチャンスとなるんです」
トランプラリーで売った人が損切りするほど相場は上昇し、買い手の利益は増えていく。その発端は「トランプ当選なら売り」というコンセンサスだった。
「はらみ足」がエントリーのヒントに
「話がそれましたが、先ほど紹介したユーロ/米ドルもダマシの買いシグナル、ブルトラップでした。そうであれば、買い手の損切りでユーロは急落する可能性が高い。
しかも、そのとき、ユーロ/英ポンドを見ると、前日ははらみ足となっており、下へブレイクしたばかりでした。最初の売りとは自信度が違ったので、ポジション量を多めに売っていきました」
「はらみ足」とは、前日のローソク足に当日のローソク足がすっぽり包まれる形。「上に行こうか、はたまた下か」と相場が迷っている状態だから、上であれ下であれ、前日の高値・安値をブレイクしたらついていくのがセオリーだ。
238pips幅の利益を獲得!
「このトレードでユーロ/英ポンドを選んだのは、ファンダメンタルズの要因もありました。ベルギーのビール大手が、イギリスのビール大手を買収するという話が出ていたんです。この買収が実現すれば英ポンドの実需が発生しますから、ユーロ/英ポンドの売り要因になると考えられたためです」
10月15日に平均建値0.7390ポンドで売ったポジションを約2週間保有。10月28日に0.7152ポンドで決済し、238pipsの利益となった。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ラリーの背中に近づきたい!
「長期的な方向性はファンダメンタルズ重視、補助としてチャートがあり、さらにチャートを補助するものとしてインディケータ(テクニカル指標)がある――そんなイメージです」
そう言って、もうひとつ紹介してくれたのが、ユーロ/カナダドルのトレード例。なじみの薄い通貨ペアだが、カナダドルは原油の急変時に選ばれることも多い通貨。バカラ村さんがトレードしていた時期も、原油が急落していた。
「ユーロについても、直前のECB以降、買い戻しが始まっていました。そのため、ユーロクロスの上昇が続くと考え、相手通貨に選んだのがカナダドルだったんです」
こうしたトレードの積み重ねで優勝を果たしたバカラ村さん。日本の誇り!
「ラリーは本当にすごいトレーダーだと思います。相場予想もすばらしいです。日本人では西原宏一さんの予想もすごいですね。私は専業トレーダーになって10年を越えましたが、それでもまだまだ学ぶことが多いです」
と謙遜するバカラ村さんだけど、じつは重大発表が!
考えるヒントになるようなメルマガに
「メルマガを始めようと思うんです。
ラリーがロビンスカップに優勝して、情報を配信しています。私もいつかはラリーを越えることが目標です。まずはラリーと同じようにロビンスカップで優勝できた。
次は、自分がラリーたちから学んだことを勝てないと悩んでいる人に還元できたらと思いました。そのためのメルマガです」
これはバカラ村さんがどのように為替相場を分析し、どのようなトレードをしているのかが具体的にわかるメルマガだ。バカラ村さんのトレードはスウィングが中心だから、メルマガを読んでから「バカラ村さんは買ったけど、自分はどうしようかな」と考えるヒントにもなる。
「どの通貨ペアをトレードするかは相場次第になると思います。米ドル/円やユーロ/米ドル、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)、ドルストレート(米ドルが絡んだ通貨ペア)――外貨同士の通貨ペアも取引できるFX会社を用意してもらったほうがいいかもしれません」
配信頻度は?
「配信は1日に1、2回。普段は夕方、ロンドン市場が始まる頃に起きてニューヨーク市場が終わるころに寝るんですが、それだと読者とあまりにライフスタイルが違いすぎる。なるべく多くの読者が起きている時間に配信したいと思います」
カリスマトレーダーとして、これまで何度もザイFX!に登場してきたバカラ村さん。どんなメルマガになるのか、ご期待あれ!
(取材・文/ミドルマン・高城泰 撮影/和田佳久)
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