昨日は欧州序盤でドル円が112円台に突っ込んだ。やっと来たか、という感じもあったので、私も112円台の突っ込みに参加した。しかし押しは浅いものだった。まったく下がらずじまいで、私も113.07であきらめて買い戻した。
値幅は大したこともないのだが、あんまりにもつまらない損失だったので、それ以降はちょっと相場の行方に興味を失いそうになった…。でも昨日はトランプ大統領の予算方針が示される日だった。
米議会のほうに予算教書が提出された。だが内容は従来の主張をそのまま盛り込んだだけのものであった。軍事費の1割増しとか、国境警備に予算を積み増している。その一方で環境問題や海外支援の予算は大きく削っている。
内容としては、まったく主張通りなのだから、何のサプライズもない。また議会側の共和党からもさっそく批判が続出したというのも、これまたまったく想定の範囲内のことである。問題はトランプ大統領が「2、3週間以内に驚くべき予算案を出す」と言っていたのがこれなのか、ということである。
発言していた「驚くべき」ポイントはどこにあるのだろうか。財源手当ての予定も書いていないし、大型の減税の規模も出ていないし、インフラ投資に至っては何をするのかも出ていない。ちょっとした予算の付け替えだけで終始している。つまり小手先のマイナーチェンジなだけなのだ。
ニューヨーク時間の午前中、マーケットはリスクオフに傾いた。米国株は前日の上昇の勢いを失い、売りものに押されがちとなった。ドル円もショートカバーで113円台の中盤まで切り上がっていたのだが、再び軟化。それでも新たに安値を更新するほどの破壊力はなかった。
今週の大きな一連のイベントが通過して、結局は泰山鳴動の観をぬぐいきれないものがある。株価も為替相場もあんまり動いていないのだ。週のレンジも上下がとても狭い。金利会合でもオランダの選挙でも米予算でも、マーケットの波乱要因にはならなかった。そして市場のボラティリティは急速に低下しつつある。
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