昨日はアジア時間で日本株が大幅高となった。日経先物が朝いちから21000円台に突っ込んだが、そこから反転してくると、もとから買いたくて仕方のなかったプレーヤーの買い意欲を刺激したようだ。日本株はひたすら上がり続け、ショートカバー分も巻き込んでの急上昇を演じることとなった。
その間にグローベックスでの米国株とか為替相場でのドル円レートはさほども動いていない。日本株だけの実態の伴わない空中戦が続いているのだ。それでも日本株が上昇ということで、にわかに市場のリスク許容度も増してきた。それでドル円は113円台に復帰してくる強さを見せた。
欧州時間ではドル円はやや強ぶくんだが、113.33まで。株価上昇の割にはドル円やユーロ円の上げは限定的だったといえよう。またアメリカの経済指標が出ると、内容に関係なくドル円は値を下げて再び112円台に突入。昼間にやっていていた宴も終わったのかなと思った。
私もドル円を売り目で見ていた。ただドル円の下げにスピードと勢いが感じられないので、売ろうにもなかなか手が出ないのである。ニューヨーク時間になっても小動きが続いたので、結局は何もせず終わった。
ドル円が112.50から113.50までは動意薄だとみなさないといけないところ。ちょっとフレッシュな材料がほしいところだ。夜中には米下院で減税法案が通過した。これとても大きな材料となっていない。ニューヨーククローズ間際の出来事だったが、それがマーケットを揺さぶっていないのだ。
もちろん上院の採決への不安も残っているので当然だ。しかし今までだったら若干の不確かさがあっても、リスクテークの方向にはかなり過敏に反応してきた市場である。それが相場をブラスことにつながらなかったのは、ちょっと私の思い入れとも外れたようだ。
今晩は住宅着工件数くらいしか経済指標の発表はない。しかしマーケットの関心は依然として高い株価にある。今日もこれまで日本株は相当に不安定な動きをしている。それを映じてドル円も思い足取りを強いられている。ドル円は111円台に突入しても驚かないという態勢で構えておかないといけないだろう。
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