昨日は東京時間において日本株が上昇した。これは意外な動きだった。貿易摩擦の問題で米国株が大きく下げだしてきていた米国株だったのに、朝から買いばかりが集中。確かに安いところから始まったのは事実だが、始まりが安かった分だけ陽線を形成することとなった。
それで朝からドル円を売っていこうと考えていた私も、アジア時間は売りそびれてしまった。確かに過去の3、4年間は、まずそうな問題が浮上してきても、翌日からは再び気にせずリスクテークをしてきたからだ。それだけリスクに対して恐怖を感じないでいる不感症が続いてきているのだ。
しかし海外市場ではファンダメンタルズに沿う動きが主流となった。欧州株は開始直後から売り込まれ、それに伴って米国株も続落の形勢でスタート。ドル円も105円台の中盤まで押し込まれた。ショートで取り損ねたが、ここまでくると今年の最安値である105.25が近づいてくる。
貿易摩擦という材料もあるので、下押し圧力も強いはずだ。問題はテクニカル的にサポートされないか、である。何度も105円台の前半で底を打っている。その後の戻しは限定的ではあるが、ここまで来たら、下抜けを見届けてから安心して突っ込み売りをしたいものだ。中途半端なところで売ると、後で苦しい思いをする。
ニューヨーク時間オンランチタイムに、トランプ政権が対中の知財権侵害の関税として500億ドルを課すと発表。これを契機に貿易戦争の色合いが濃くなってきた。そしてマーケットはさらなるリスク回避に傾いた。米国株は大幅安のところから、さらに一段安となった。
しかしドル円は105円台の中盤でプレイ。なかなか下攻めしない。もう「105.45」というような為替レートは見飽きた感じがする。株価が大きく下げている割には、為替相場の動きは乏しかったと言わざるをえない。
バリューデイトが変わってから、ドル円はようやく今年の安値を割れてきた。しかしスピードはのろかった。105円台を割らないのである。私は105.18でショートに振ったが、なかなか下がらないので105.60とか105.07などでたくさん買い戻すことになった。何度もショートには降っていたところ、ようやく104円台に突入。
でも目立った投げ売りも出尽くしていたようで、下値は今のところ104.65あたりまでだ。確かにドル円の戻しは鈍いが、かといってバリバリと落ちていく感じでもない。しかしファンダメンタルズとテクニカルがそろっているので、もうドル円は戻り売りで攻めるしかだろう。これを巻き返すほどのフレッシュな材料が飛び出してこない限りは。
日本時間 15時00分
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