昨日もアジア時間でリスクテークの流れが強まった。中国側から10月初旬にワシントンで閣僚レベルの協議を再開させると発表があったからだ。日本株は上昇し、日経先物は1ヶ月ぶりに21000円台を回復してきた。ドル円もリスクオンで堅調となり、106円台の中盤を越えてきて、なおも腰が強いままだ。
それまでリスク性の高いものに飢えていた人びとの買い意欲を大いに刺激したようだ。また「9月は株が安い」とする季節パターンに便乗したリスク回避型のポジションの巻き戻しも入ったようである。
リスクオンの流れもあって、欧州時間に入るとクロス円も上昇した。そしてこのところ巻き返しの激しいポンドの買い戻しも起こって、ポンドドルは一段高。ほとんど押し目らしい押し目も作らずに1.23台まで値を戻してきた。合意なき離脱はイヤだとして、英議会の野党労働党までが解散総選挙に反対したからだろう。
ただ依然としてBREXITの行方には不透明感は残るのだが、野党なのに選挙を回避したがるなど英国民の多くが混乱を望んではいないとこが明らかになって、マーケットに安心感を与えたことになるのだろう。
さすがに1.23台まで戻ってきたポンドドルには、あまり興味がわかない。もうちょっとのメクリ上げもありうるのだろうが、それに参加するにはポンドのスケベロングの域を抜けられない。
経済指標はあまり関係ないだろうとしていたが、それでも内容の良いデータが発表されると相場の下支えにはなった。ドル円も106円台の後半で止まっていたものが、107円台に乗せてきた。急激にピョンと上がるということはなかった。
そしてニューヨーククローズまで、値崩れするということもなかった。しかしこのドル円の107円台には、相場が落ちてきたことの後遺症による逃げのオファーがたくさん並んでいそうだ。
グローベックスではアジア時間からすでに米国株も大幅上昇していた。だからニューヨークオープンは高値よりでのスタートとなった。そしてニューヨーク時間のコアタイムではほとんど横ばい。あまり動かなかったのである。これは前日の展開と同じであった。
今晩は雇用統計。先日の民間調査の雇用状況が良かったので、予想を上回ることが期待されている。事前予想では16万人くらいの増加が見込まれていたが、20万人くらいが出てもあまり驚かないだろう。むしろ結果が良いとなるとドル金利が上昇してしまい、パウエル議長も発言も予定されているが2週間後に控えているFOMCでのアクションがどうなるのかのほうが気がかりとなってくる。
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