最近はドル買いが激しい。これはウイルス感染で先行きがどうなるか不透明なかで、ともかくもドルを通貨として持っておこうという不安心理の表れである。金や銀などコモディティが換金売りにあっているのと同じ理屈である。したがって国境閉鎖や移動自粛が相次ぐ状況では、もうしばらくは株安とドル高は継続するものと思われる。
何も市場で必要なドルの量が不足しているわけではない。これは市中でティッシュやマスク、トイレットペーパーが売り場から消えてしまったのと同じことである。今は使わないが、必要なときに売ってなかったら大変だということで買いに向かうのである。自分が買い占めようとは思ってもいないのである。他の人が買ってしまうから自分も買わなくては、という市場心理の現れなのである。
さっそく今日も朝からドル買いが進んでおり、ドル円は111円台にも乗せてきている。しかしさすがにやり過ぎ感が出てきたものと見える。利食い売りのドル売りに加えて、ショートメークのドル売りも加わって、ドル円は大きく調整余儀なくされている。
そして110円割れ近くまで下がってきた。コロナウイルスの感染状況が、若干でも不安の増大がなくなってきたものか。ファンダメンタルズ的にはドルの利下げが相次いだので、ドルはもうちょっと値を下げてしかるべきと考えるのが普通である。
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