ドル円はずっと107円台の中で動いている。どちらかに動き出しそうなものだが、このレンジ内でスタックしているうちは現実に従ってレンジ取引にでも励むのが王道だろう。107円台の後半でショートにして、107円台前半でロング転するのである。
それで107円台をはみ出すまではしばらく対処する。コロナウイルスで101円台まで突っ込んだ後の戻しが111円台なので、ちょうどその半値近辺にあたる107円台が微妙な動きを強いられるのも仕方のないところだ。
そういうわけで私は昨日のアジア時間で107.82でショートに振っておいた。夜の22時半くらいに日経新聞ということで、日銀が無制限の国債購入を検討しているというニュースが出た。これで為替相場では円売りに素直に反応した。ドル円も108円台をつけた。
私のストップロスもこの時点で引っかかってしまった。それでもこのステージでの高値は108.02とか108.03までで、結局のところ、107円台からクリアに抜け出られたというわけにはいかなかった。107円台でのボックス相場という見方としては、変更を余儀なくされるようなことはないようだ。
ドイツ、イギリス、アメリカの景況指数が出されたが、予想に違わず、とても悪い数字だった。そして悪いことはもうわかっていることだとして、マーケットの反応はたいへん鈍いものであった。
また昨日はギリヤド社の新薬開発が失敗したとの報道が伝わった。これはFT新聞に出たもので、中国で行っている治験で良い結果が得られなかったとするものだ。前回の成功話のときと同様に、会社自体は何のコメントも出していなくて、否定も肯定もしていない。
これを受けてマーケットは反応するにはしたのだが、前回の反応ほどの動きは見られなかった。理由のひとつには良い材料だけを欲しているという楽観主義がある。失敗したといっても試験は継続しているはずであり、時間をかければいずれは解決されるだろうとの見方である。
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