昨日は海外時間に為替相場で円安が進んだ。ドル円がながらく107円台にいたのに、108円台に突入。そしてリスクに敏感とされるクロス円も大きく上昇した。中でもユーロ円はコロナ感染の影響で下がって以来は120円で完全に頭を押さえつけられていた。
なのにそれがようやく上抜いてきたのだ。そして買い戻しのストップロスを巻き込んで、121円台の中盤まで吹き上がっている。ドル円の上昇はクロス円上昇の一環だったと考えたほうがよいだろう。
また原油相場も一段高。OPECプラスにおいて減産調整を1カ月延長することが決まりそうだという報道が出たからである。こちらもコロナ以来の戻り高値をつけていて、37ドル台まで上昇。
ユーロ円、原油価格といったリスク性の高い金融商品が高値追いをしているので、マーケット全体がリスクテークの流れとなった。米国株も値幅こそ小さかったが、ずっと高値張り付き。
こうした株高の裏付けもあって、いましばらくはクロス円が堅調に推移しそうだ。ユーロ円は今度は120円ちょうどが押し目の目安を与えるものとなろう。
つまりネックラインとしてワークしそうだということである。また別にコロナ感染からの活動復帰に対して楽観的だと感じているマーケットが、そういう値動きを呈している。
今晩のいちばん重要な経済指標はADPの雇用指数であるが、これもかなり悪い数字が出てくるだろうことが予想されているので、さらに悪いものが出てきてもマーケットは反応しないだろう。
楽観的になろうしている姿勢が強いために、リスクテークするだけの根拠を探る展開になるだけだろう。つまりドル円やユーロ円が緩む局面があっても、そこは押し目買いで臨むべきだということ。
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