雇用統計では就業者数が85万人の増加となって、事前予想を上回った。これを受けてマーケットのファーストアクションはドル買い、株買い、そして金利高になったが、ものの5分も続かなかった。やがてドルの金利低下が目立ってきて、それがドル相場の上値を押さえつけることとなった。
失業率は5.9%と悪化しているのに加えて、平均時給がプラス0.3%と落ち着いていたからであろう。FRBによる早期の金融緩和の変換の見通しはなくなったと見たからである。米国株はもうしばらくの緩和状態の継続を好感して、一段高。史上最高値を記録した。
マーケットが総じて動きにダイナミックさが見られなかったのは、月曜日が独立記念日でアメリカが休みのためもあったろう。すでに米系プレーヤーは連休モードをエンジョイしているようだ。為替相場もニューヨーク時間の午後には動きは鈍くなり、それでもドル相場は全面安のまま週を終えた。
今週は経済イベントなどがとても少ない。雇用統計によってドル安が進んでいるが、とてもドル安トレンドに変わったとは考えられない。テイパリングが早々にはなくなったというだけで、タイトニングに向かうのは時間の問題だからである。したがってドルが安くなったところは少しずつでも買っておきたい衝動に駆られるのである。
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