昨日は東京時間のうちからクロス円に売り圧力が高まった。ユーロ円は早くも128円台に突入してきており、私も欧州序盤からユーロ円の売りでついて行くことにした。戻り売りの場を探していたのだが、ついに戻ることはなかった。やむなく安いところを突っ込んでいくことにした。
アメリカの経済指標が出る前に128.60辺りまで安値を作ったが、その後は指標が出るまで様子見となって安値圏での張り付きとなった。指標が出ると急激にショートカバーとなった。内容を確かめる時間も持てずに、私も買い戻すハメに陥った。何とか利益は確保したものの、それまでにかけた時間を思い合わせると、ほとんどメリットはない。
小売売上高は予想と外れて、かなり大きめの数字となった。これがドル金利の上昇を招き、ドル相場の切り返しにつながった。ドル円の上昇とともに、クロス円も上がったようである。
ところで昨日は中国政府がTPPへの参加を正式に申し込んだ。これは前々から言われてきていて予想されてきたことだが、問題はタイミングであった。ちょうど自民党の総裁選と時期をいつにしている。今回の総裁選は意味合いも重要度も違う。
アメリカがTPPから脱退している今となっては、日本が最大のGDPを抱える参加国となっている。自然に代表者の立場ともなり、今後のTPPのありかたや運営の方法にも影響を与える。そうした大事な局面で日本は次の議長国として泰然として振る舞えるのか。
オーストラリアなどは人権問題をテーマにして中国との対決姿勢を明らかにしている。そうした参加国の意向も無視できない一方で、実際には貿易に関して中国抜きで考えることはできないのも実情である。どの国も本音では中国の需要を何とかして取り込みたいと考えている。自民党の総裁レースが今日から始まるが、討論の中でも中国との付き合い方をどうするのかも論題の中心に浮上しそうだ。
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