「その一方、欧州や日本、豪州などの景気は悪くなってきています。日本でも先日、景気動向指数が発表され、内閣府は景気の基調判断を『悪化』に下方修正しましたよね。
最初はアメリカの景気が悪くなってドルが下がったわけですが、次に他国の景気が悪くなり始めている。それで、相対的にドルが買い戻されています。
だから、ドル/円も上がっていますが、ユーロ/ドル、ポンド/ドル、豪ドル/ドルなどでも直近でみんなドルは上がってるんですよ。いろんな通貨でドル高が進んでいるんです」
米ドル VS 世界の通貨 日足

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つまり、「全体的にドル高になっている」わけだ。だから、ドル/円も上がるわけである。
■ここ1ヵ月出ている特殊な円売りとは?
そして、もう一つ、「特殊な円売りがここ1ヵ月ぐらい出てきている」と今井さんは言う。
それは、たとえば、以下のようなものだ。
・日本企業が海外進出するために外貨を買う
・外国の金融機関がサムライ債などを発行して、円で資金を調達。それを外貨に換える
・アジアの中央銀行が為替介入絡みでドル/円を買う
こういった「特殊な円売り要因」と先ほど述べた「全体的なドル高の流れ」がミックスされて、ドル/円でドルが上がっているというのが今井さんの解説だ。
■当面は108~110円のボックスとみる
では、今後のドル/円はどのように動くのか?
なかなか抜けなかった108円台後半を抜けてきたのだから、「保ち合い上放たれ」という形なわけで、ここからさらにドンドン上がっていくということはないだろうか?
「とりあえずは108~110円の動きでしょう」
昨日1日だけでそれに近いぐらい動いてしまっているのですが…。
「アメリカの景気がいいわけではないですから、上値は限られると思いますよ。当面は110円がメド。現状ではさらに111円、112円と積極的にドルが買い進まれる環境ではないですね。
今までもボックス相場だったわけですが、そのレンジが少し上方にシフトして、108~110円に変わったと思えばいいでしょう。
この後は環境次第。アメリカの経済指標などで、そんなに強い数字が出なくても、悪い数字が出なければ、この次は112円を目指すと思います」
では、112円を目指すのはいつ頃なのか?
「う~ん、環境次第なのですが…。アメリカが本当に大丈夫というムードになれば、9月にもそうなると思いますよ」
まとめよう。昨日、110円近くまで急上昇したドル/円だが、このままドンドン上がっていく環境にはなく、当面は108~110円のレンジというのが今井さんの見解。ただ、その後、経済指標の出方によっては、112円を目指す展開もあり得るとのことだ。
(ザイFX!編集部・井口稔)
つまり、「全体的にドル高になっている」わけだ。だから、ドル/円も上がるわけである。
■ここ1ヵ月出ている特殊な円売りとは?
そして、もう一つ、「特殊な円売りがここ1ヵ月ぐらい出てきている」と今井さんは言う。
それは、たとえば、以下のようなものだ。
・日本企業が海外進出するために外貨を買う
・外国の金融機関がサムライ債などを発行して、円で資金を調達。それを外貨に換える
・アジアの中央銀行が為替介入絡みでドル/円を買う
こういった「特殊な円売り要因」と先ほど述べた「全体的なドル高の流れ」がミックスされて、ドル/円でドルが上がっているというのが今井さんの解説だ。
■当面は108~110円のボックスとみる
では、今後のドル/円はどのように動くのか?
なかなか抜けなかった108円台後半を抜けてきたのだから、「保ち合い上放たれ」という形なわけで、ここからさらにドンドン上がっていくということはないだろうか?
「とりあえずは108~110円の動きでしょう」
昨日1日だけでそれに近いぐらい動いてしまっているのですが…。
「アメリカの景気がいいわけではないですから、上値は限られると思いますよ。当面は110円がメド。現状ではさらに111円、112円と積極的にドルが買い進まれる環境ではないですね。
今までもボックス相場だったわけですが、そのレンジが少し上方にシフトして、108~110円に変わったと思えばいいでしょう。
この後は環境次第。アメリカの経済指標などで、そんなに強い数字が出なくても、悪い数字が出なければ、この次は112円を目指すと思います」
では、112円を目指すのはいつ頃なのか?
「う~ん、環境次第なのですが…。アメリカが本当に大丈夫というムードになれば、9月にもそうなると思いますよ」
まとめよう。昨日、110円近くまで急上昇したドル/円だが、このままドンドン上がっていく環境にはなく、当面は108~110円のレンジというのが今井さんの見解。ただ、その後、経済指標の出方によっては、112円を目指す展開もあり得るとのことだ。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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