金曜日はドル金利の、とくに長期金利の上昇が鮮明になった。10年もので利回りは2.7%台まで上がってきて、それにともなってドル相場も上がってきた。値幅はそれほども大きくはないものの、全体的にドルが上昇。今年のドル最高値圏まで上がってきた。
ロシアとの貿易が制限される中で、ますます一次産品の供給不足が拍車をかけているようだ。それが近い将来のインフレ懸念を容易に引っ込ませることはない。そして金利の先高感につながってしまうのだ。
ドル円はアジア時間の朝イチで124円台に乗せてきたが、ファーストショットは失敗。しかしドルの腰は強くて欧州時間になると、再び124円台に乗せてきた。アジア勢からすればまた振り落とされるだろうという恐怖もあり、124円台の前半では大きな売りものに出会った。
しかしニューヨーク序盤ではあっさりと上抜け。軽いストップロスも巻き込んで、124円台の中盤をかるく越えてきた。材料が少ないのでドル円の上昇も個々までとなったが、下がったにしても124円ちょうど近辺にはかなり大量のビッドを残すこととなった。
今週はドルの高値を伺う展開となろう。ドル円は今年の最高値を目指す動きとなるだろうし、ユーロドルは1.07台に突入するのかどうかが見物となる。ECBの金利会合もあるので、欧州の金融スタンスがインフレに対してどうなのかを見極める良いポイントもある。
もちろんこの後に及んで依然として緩和スタンスを維持するなどと発言しようものならば、ユーロの全面安は避けられないだろう。ユーロドルは1.05台まで覚悟しないといけなくなる。
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