東京時間の終わりごろ、プーチン大統領が動員令を発表して戦争拡大の懸念が拡がった。と同時にユーロが売られ、0.98台を久しぶりに見ることになった。そもそもFOMCを控えてどこかでユーロドルが売り込まれるものとして構えていたところでもある。早めに北だけのことである。地政学的にユーロ売りだったので、ユーロ円も安い。それでドル円も押し込まれたが、押し目は浅かった。
FOMCでは予想通りで75ベーシスポイントの上げだった。発表直後は金融相場てきに素直に反応。ドルは買い進まれ、ユーロドルは0.9815近くまで押し込まれ、今年の安値を更新してきた。米10年債も利回りが3.6%台に乗せてきて、短期金利も4.5%を越えてきた。
米国株はもちろん売り込まれたが、パウエル議長の発言を前に下げのペースを落とした。パウエル議長がマーケットにとってマイルドなことを言ってくれるだろうという期待だけが先行したのだ。その結果、パウエル議長がしゃべっている間はそれまでと反対の動きが起こった。米国株は大きく買い戻され、ドル円もユーロドルも100ポイント以上の調整を引き起こした。
しかしパウエル議長の質疑応答が終わると、マーケットは再びドル金利上昇を意識した金融相場の様相を呈することとなった。ドル円は144円台まで巻き戻し、ユーロドルは0.98台でほぼ安値引けしている。米国株も前日比でプラス圏に浮上していたのだが、仕舞いには大幅安まで押し込まれている。
今日は夕方の黒田総裁がどんな発言をするかに注目が集まっている。マーケットの受け取り方次第なのだが、円安を容認するのかしないのか。将来の金融政策の変更に含みを持たせるのか。今はいちばんのマーケットの不安定要因になっている。
日本時間 15時00分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)