金曜日のマーケットは木曜日の続きをやっているようだった。ドル円はますますレンジ幅を狭め、再び145円台を目指している。ユーロドルは下押しはするものの、ショートカバーで持ち上がってくる。そしてポンドも1.12台まで戻してきた。ドル金利が今年の最高水準まで見ることがなかったので、ドル高も一服しているといった感じだ。
先週の金曜日は米国株は一段安し、今年の最安値を更新してきた。これはドル金利の上昇を確認するまでもなく、アメリカの国家の意思としての表明で、企業活動を犠牲にしても守らないといけない大事なものがあるとされているからだ。
国民の生活がインフレで脅かされていたら、もう雇用どころではないだろうという考え。まさしくその通りである。物価だけがどんどん上がっているのであれば、労働して定収入を得ても意味がないからだ。これは2度の大戦中にもヨーロッパで経験済みのことだ。
インフレ撲滅が中央銀行のメインな役割であり、それは通貨の番人としての振るまいだ。欧米に比べると、日本は真逆である。金融当局のトップが、国民生活を犠牲にする円安は容認してでも、企業活動を下支えする必要があるといっているのだ。
景気の心配は、本来は政府である経済産業省や財務省がやるべき事である。景気動向を考慮するなとは言わないが、インフレ重視、国民生活重視を中心に据えるべきであろう。
今週はオーストラリアやニュージーランドの金利会合がある。無論、利上げが予想されている。75ベーシスやっても、もはや驚きは少ない。
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