昨日は金利低下の反動が出た。FED関係者のタカ派的な発言が相次いだことに加えて、カナダやイギリスなど他の中央銀行の関係者も今後の大幅利上げの必要性を強調したからだ。ドル金利は再び上昇に転じ、ドル相場は上がった。ドル円は145円台に達し、そのままステイ。ユーロドルは0.97台までズルズルと滑り落ちて、安値引けしている。米国株も反転して、昨日は続落という結果になった。
格別なイベントがあったわけではないが、プライスにフォローしていくだけの動きから相場に入れば簡単なユーロの下げだった。私はそもそもユーロドルがベアだったので、安いレベルでも売り込んでいくのにためらいは少なかった。あんまりアゲインストを食らわずにドルの上げ相場にジョインすることができた。
今晩は雇用統計だ。市場の期待は悪いものを望んでいるようだ。雇用状況の悪化で持って、FEDの利上げペースの鈍化が考えられると言うことだ。しかし雇用は遅行指数である。利上げを開始したのは半年前の3月である。しかも25ベーシスのみ。
それが雇用環境に反映されるというのは拙速だろう。金融政策が効いてくるのは、まだまだ時間がかかるのである。それでも今回の雇用統計が比較的、注目を集めているのは、これが次回FOMCの前の最後の調査だからだ。会合日の11月2日には次の雇用統計はまだ出ていない。
就業数の増加は25万から30万人が予想されている。これではとても景気後退とはいえない賃金インフレを見る上でも平均時給は重視したいが、これとても予想のプラス0.3%を下回ったにしても、マイナスにはならないのである。マーケットでは金利低下期待が高まった週であっただけに、ドルの買い戻しなどの動きが優勢になりそうだ。
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