昨日はドル金利が上昇した。やはり先週末の雇用統計の結果を引きずってのことだ。スローダウンや景気後退をうたうには、あまりにもかけ離れた数字だったからだ。 これで年後半の利下げがなくなったと見る向きも出てきた。先週末にドル相場が全面的に高値引けしていたこともあって、週明けのマーケットはドル高で始まった。
とくに日銀の後任人事の話題が出た性もあって、円売りにも拍車がかかり、ドル円は132円台に飛んで始まったのである。アジア時間ではドルの利食い売りに押されて131円台の中盤まで押し込まれたが、ドル買いの流れは変わらず。先週金曜日の高値を一度も下回ることなく、ドル円は推移した。そしてニューヨーク時間には再び高値トライ。ドル円は高値を更新してきた。
最近、存在感の薄かったユーロドルであるが、こちらも久しぶりにドル高の波に洗われた。1.07台のローというのは久しぶりに見るレベルである。
ところでGAFAなど米企業の大手ITの四半期決算が終わった。やはり減収減益であった。コロナ禍でリモート業務やリモート授業の需要で底上げされていた分が、遠からず吹き飛んでしまうのであろうことは容易に推察されていたことだ。それでも今年に入ってこれら大手IT 企業の株は買われ続けてきた。景気のスローダウンが意識され、それに対して金融当局が金融緩和を施すのではないかと期待したからだ。
しかし雇用統計を見てもわかるとおり、景気減速を示す証拠に乏しい。こうした状況の中でも金融的な側面だけから株を買っていけるのか。時価総額の大きいこれらの株価の行方が気にかかる。
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