金曜日は前日のドル高の反動で、ニューヨーク時間ではドル安が進んだ。ドル円もユーロドルもほぼドルの安値引けで終了している。それでも値幅は普段よりも小さく、やはり3連休になるのを控えた小休止の日となったのだろう。
雇用統計から始まってCPIや小売売上高に至るまで、ほぼ2週間のあいだにドル金利の先高感は強まった。それ以前が年後半の利下げを織り込む勢いだったので、余計に目立つ。ドル金利、とくに短期金利はこの1年間での最高水準にまで達し、まだ上がる様子を見せている。またドル相場も下げのトレンドが終了し、反転・上昇のステージに入ってきている。
その中でもまだ環境に馴染んでいないように見えるのが、株価とユーロドルである。これだけ金利が上がってきているのに、米国株は上がったままで高値張り付きしている。まだ利下げを期待しているかのようだ。S&P指数でいえば、あと500ポイントは下がってもいいくらいである。株高のまま放置されている現状が、この後しばらく市場の波乱要因になるかもしれない。
またユーロドルは下がってはきたものの、まだ1.06台をキープしている。ドル金利の上昇具合から鑑みれば、とうにパリティ割れしていても不思議ではない。たしかにECBはもう少し利上げするべく余地はあるのだろうが、利上げに関しては消極的な姿勢が垣間見える。ユーロドルもいつクラッシュが起きてもおかしくはない。
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