こんにちは、西原です。
今週は、欧米勢がクリスマス休暇に突入していることに加え、12月23日の東京市場が休場であるため、ヘッジファンドの友人達は休暇中で、オフィスは不在の状態です。
ただ、為替レートだけは時折チェックしているようで、昨日も休暇中の友人から電話があり、話題になったのがユーロ/スイスフランでした。
■2011年も「スイスフラン高」の傾向が継続する可能性が高い
先週のコラムでご紹介したユーロ/スイスフランですが、最初のターゲットであった1.25フラン台にわずか1週間で突入しました。12月22日には1.2500フランを割り込み、一時1.2439フランまで急落しています(「ヘッジファンドはユーロにネガティブ。下落トレンド明確なユーロクロスに注目!」を参照)。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/スイスフラン 日足)
ユーロ/スイスフランは当面のターゲットである1.2500フランまで到達したため、ここから調整の反発はあるでしょう。しかし、2011年も「ユーロ安・スイスフラン高」の傾向は継続する可能性が濃厚です。
調整後の次の目標は、1.2000フランでしょうか?
来年、中央銀行であるSNB(スイス国立銀行)の利上げが予測されているスイスは、金利据え置きが濃厚である円に対しても安定的に推移すると考えられます。
こちらも上昇する可能性が濃厚で、2011年のスイスフラン/円のターゲットは、90円近辺でしょうか?
■2011年前半の豪ドル/米ドルはレンジ相場となりそう
さて、ユーロ/米ドルや他のユーロクロスに関しては前回までのコラムをご覧いただくとして、今回は、資源国通貨の代表格である豪ドルについて述べたいと思います(「乱高下するユーロ/米ドル相場。フリーフォールはあるか? ないか?」などを参照)。
2010年はユーロの下落が主要テーマであったわけですが、ユーロの下落とは対照的に続伸したのが豪ドル。
特に、対米ドルの通貨ペア、豪ドル/米ドルは、11月にパリティ(1豪ドル=1米ドル)に到達し、その後もジワジワと底値を切り上げてきています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 週足)
豪ドルが堅調である要因ですが、ユーロ圏とは対照的に、エマージング市場(新興成長国市場)の景気が回復していることが挙げられるでしょう。
このため、商品市況、とりわけ、鉄鉱石価格が来年も堅調に推移すると予測されるために、資源国通貨である豪ドルの追い風となっています。
ただ、先進国に先駆けて「出口戦略」を開始したRBA(豪州中央銀行)ですが、当面、追加利上げの予定はありません。
あるエコノミストによれば、RBAは現在「クルーズコントロール」状態にあるとのこと。
つまり、当面は利上げも利下げも行う必要がなく、現行の政策金利である4.75%が当面据え置かれる見込みです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移)
多くのエコノミストは、2011年の後半に豪州の利上げを予測しているようです。
そのため、2011年前半の豪ドル/米ドルは追加利上げというサポートに欠けるため、上昇は緩慢となり、当面は0.90~1.05ドルのレンジで推移するのではないでしょうか?
■2011年の豪ドル/円のターゲットは90円がメドとなるか?
一方、豪ドル/円は堅調な動きとなるでしょう。
これは、主に米ドル/円が堅調に推移すると考えられるためです。
先日、米国のオバマ大統領が共和党と合意した減税案は、いわゆる「ブッシュ減税」の2年間延長にとどまらず、総額約9000億ドルにのぼる事実上の「追加景気対策」であると言われています。
この対策により、多くのエコノミストは米国の成長見通しを上方修正しました。
ゴールドマン・サックスも、来年の米国の成長見通しを3.4%へと上方修正しています。
これによって、米ドル/円が堅調に推移すると見られ、結果として、豪ドル/円も上昇しそうです。
豪ドルは、米国経済よりも中国経済の影響を受けやすく、中国の金融引き締め策により、一時的に値を崩す局面もあるでしょう。ただし、それは一時的な調整に終わるのではないかと考えています。
豪ドル/円のターゲットは90円がメドでしょうか?
それでは、みなさんにとって良いクリスマスでありますように。
来年もよろしくお願いいたします。
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