最近は膠着状態を続けている為替相場だが、昨日の海外市場では何らかの変化が期待されるところでもあった。まずは東京クローズのあたりに出たドイツのGDP統計。これは予想を大きく下回るものであった。先月末に出てきたアメリカも減速を示していたので、これで世界的なリセッション入りも間近だということになるかもしれない。
日本は震災の特需があるので例外とされている。これでユーロ売りの方向性が定まったので、私もちょっとだけ追随してみた。そもそもユーロドルでは.144台の中盤で売ろうと目論んでいたのだが、アジア株もイマイチ元気がないので、思い切ってマーケットプライスで売ったら、1.4403だった。ロスカット注文は前日と同じ1.4480。
そしてこのショートを持ったまま、ユーロ圏のGDPも発表されたが、ドイツがユーロの大部分を占めるので、このデータも悪いに決まっている。ユーロドルはそれほども下がらず、1.43台のミドルまでだった。これからアメリカの経済指標が出てくるのだが、ユーロ関連での注目は、やはり独仏首脳会談であった。
マーケットのコンセンサスとしては、何もサプライズはないとされている。それもそのはずで、もしも特効薬のような対策があったら、もうすでに実施されているだろう。まあ、内容としては新しい話し合いの場を作るとか、ESFSの枠組みを大きくするとかになるのではないだろうか。つまりあまり画期的な前進はないだろうというのが、おおかたの予想だった。
その割にはユーロドルは腰が強い。ニューヨーク時間にシフトしても、なかなか落ちない。やはり何かまだ期待しているのだろうか。欧州時間では株価もちょっと調整売りの色合いが強かったのに、ニューヨーク市場ではむしろ堅調となってきている。日本時間の夜の23時に始まったはずの首脳会談も、なかなか声明のようなものが出てこない。1.44ちょうどを越えてきた。
気がつけば、私のユーロドルショートのポジションはコストにまで戻ってきた。うう、欧州時間にとっとと利食いをしておけばよかった。いつ話しが出てくるかもわからないし、こうなったら、まな板の上の鯉!と思い、利食い注文の1.4240とではさんで寝ることにした。早朝に起きてみると、ぎりぎりセーフでロスカットは免れていたが(汗)、ほとんど売ったレベルで推移していた。
どうやらニューヨークのランチタイムぐらいになって、ようやくポロポロと会談の話しが漏れだし、ユーロドルは50ポイントほど急上昇して、その後は急落という道筋だったようだ。どうせ何も出てこないと、そもそも期待もしていなかった人がとても多かったということだろう。
今晩は欧州の信用不安が試される一日となりそうだ。とりあえずユーロドルも最近のレンジである上限を抜けきらなかったわけだし、かといってまだ完全に落ちてきているわけでもない。
アジア時間に昨日の夕方の安値と同じようなレベルをトライしにいったユーロドルだったが、すでに押し戻されてきている。私も昨日のことがあったので、突っ込み売りはしなくて助かっているのだが、それでもやはり1.4430あたりからは売り姿勢で構えたいと思っている。
日本時間 18時45分
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