昨日の欧州時間もドル円は76円台の中盤で取引されていた。もういい加減に見あきたという感じがする。私もあんまりよい考えが沸かないので、ユーロ円が110円ちょうどから111円ちょうどまでを行ったり来たりしているだけなので、110円台の後半でショートで入ってみたのだが、これが何ともつまらない。ユーロ円が下がって来ても、110.50を下回るのがせいぜいで、まったく勢いに欠ける。
ドイツのIFO景況指数がすこぶる悪くても、ギリシャの短期債の利回りが40%を越えてきても、あまりユーロの売り材料にはされなかった。ユーロドルも1.44台のミドルアッパーをキープしていた。
アメリカの経済指標はたいへんに良かった。とはいっても、いつもであればブレの大きい指標だからといって無視されがちな耐久財受注である。こんなものに反応するとは・・・。グローベックスでの米国株は、朝がたの日本格下げ騒ぎで下げていた分をすべて取り戻して、さらに上値追いをしはじめた。
うーん、これではリスクテークの相場になってしまう。私のユーロ円が持っていかれそうだ。当初の想定と違ったことが起きている。別段にポジションクローズを迫られているわけではなかったが、外部環境がこうなってきては持っているのがイヤになる。夜に用事もあったし、米国株のオープンまではしかたなく様子を見ることにしていた。しかし株買いの勢いは続きそうだったので、私は同値近辺で、ユーロ円ショートをスクエアに戻した。
最近のアメリカの経済指標は、生産系もセンチメント系も雇用関連も、いずれもが悪いものが立ち並んできた。その反動であろうか、久しぶりに良いデータだということで、昨日は飛びついた格好になっている。なんとかリスクテークになるべき材料を欲していたということころなのではないだろうか。
しかしニューヨークの夕方、日本では朝にアップル社のジョブズCEOの引退が報じられて、ちょっとだけ株売りなどのリスク回避の方向に動いた。しかしアジア時間を通じて再びリスクテークのムードが高まってきつつあるような感じもする。
今晩は失業保険しかイベントがないのだが、昨日のように良い結果に対しては過敏に反応するかもしれない。なにしろ明日はとてもマーケットが注目しているバーナンキ議長のジャクソンホールでの講演が控えている。リスク許容度を高める方向で相場は動きやすいものと見ておいた方が無難だろう。
事実、欧州時間に入ってきてからは、円売り相場にもなっていて、ドル円は77円台でしっかり、またユーロ円も111円ちょうどを越えてきて、急速に値をのばし、111円台ミドルまでみた。今日、明日に限っては、ドル円の押し目を拾っていくロング戦術でもうまくワークするのかもしれない。
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