ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

イタリア国債の入札不調でユーロが急落。
利下げ観測も台頭し、徐々にユーロ安へ!

2011年09月01日(木)15:05公開 (2011年09月01日(木)15:05更新)
西原宏一

ザイFX限定!口座開設&取引で最大10000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

イタリア国債の入札が不調で、ECBの利下げ観測も台頭

 前述した米国に対する金融緩和期待は、米ドル/円のみならず、ユーロ/米ドルにも大きな影響を与えています。

 依然くすぶるユーロ圏の混乱は、ユーロに対してネガティブです。それにも関わらず、米国に対する金融緩和期待が高い中で、ユーロ/米ドルは一時1.4500ドルを突破して上昇しました。

 巨大なバリアがあると言われている1.4600ドルに向かって、8月29日(月)には一時1.4550ドルまで到達したのです。

ユーロ/米ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足

 ところが、今週のイタリア国債の入札が不調だったため、ユーロの動きに変化が出てきています

 入札が不調だったためにイタリア国債のスプレッド(金利上乗せ幅)が拡大し、それをきっかけに、ユーロの金利が低下したのです。そして、市場の一部にECB(欧州中央銀行)の利下げ観測が台頭してきました

ユーロ/スイスの反落はユーロ/米ドルの売り圧力になる

 これに素直に反応したのが、ユーロ/スイスフランでした。

 SNB(スイス国立銀行)の自国通貨高抑制策をきっかけにして反発を開始したユーロ/スイスフランですが、その上昇は加速し、8月29日(月)には
一時1.1974フランまで急騰しました。

 しかし、ユーロ/スイスフランはイタリア国債入札の不調をきっかけに大きく反落し、本原稿執筆時点では1.1570フランまで値を下げ、すでに400ポイントも下落しています。

ユーロ/スイスフラン 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/スイスフラン 4時間足

 ユーロ圏の混乱にも関わらず、ユーロ/米ドルが1.45ドルをも超えて上昇し続けてきた背景には、ユーロ/スイスフランの高騰がありました。

 したがって、今週に入ってからのユーロ/スイスフランの反落はユーロ/米ドルの売り圧力となっており、ユーロ/米ドルは本原稿執筆時点では1.4370ドルまで反落しています。

 今週行われたイタリア国債の入札が不調だったことをきっかけに、ユーロの金利が低下してきました。さらに、浮上してきたECBの利下げ観測もあり、ユーロ/米ドルの下落は徐々に鮮明になってくるのではないでしょうか?

 今週初めから、ヘッジファンドの友人はユーロの反落に備えて、ユーロ/米ドルのダウンサイドのオプションを物色しているそうです。

 9月に入り、多くの市場参加者が夏休みからマーケットに戻り、流動性は回復してきています。例年、9月は8月とは違ったマーケットになる傾向があります。

8月相場は、ある意味、「スイスフランの暴騰と暴落」に終始した相場でした

 9月相場のテーマを見極める意味においても、1.4550ドルから反落を開始したユーロ/米ドルの動向に注目です。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一投資戦略メルマガ「トレード戦略指令!」

「トレード戦略指令!」10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
CFD口座おすすめ比較 メキシコペソ比較 バイナリーオプション比較
CFD口座おすすめ比較 メキシコペソ比較 バイナリーオプション比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る